幕間七:記念写真撮影で失敗しない方法

心桜「つっちゃー、今日もお便りが届いてるよ!」

七夏「わぁ☆ いつもお便りありがとうです♪」

心桜「じゃ、早速、読んでみよー」

七夏「はい☆」

心桜「えー『心桜さん、七夏さん、こんにちは。私、写真がどうも苦手で・・・記念写真でもよく目を瞑った状態になってしまうし・・・。そうならないように目を開け続けていると、目が乾燥して痛くなってきて、そんな状態で撮影された写真は、表情が固かったり怖かったり・・・。写真写りの良い人が羨ましいです。写真に自然に写れるような方法って無いでしょうか?』・・・だって。あたしも分かるよー。早く撮ってーって思ったり。つっちゃーは、写真、ちょっと苦手だよね!?」

七夏「えっと・・・写真苦手・・・でしたけど、最近は、写真もいいなって思えるようになれました♪」

心桜「ほー・・・やっぱ、彼の存在が大きいかなー」

七夏「えっと、柚樹さんは、いつも写真機持ってますけど、いきなり撮影される事は無くて、ちゃんと一言ありますから☆」

心桜「・・・(ニヤリ)」

七夏「??? な、なーに? ここちゃー?」

心桜「あたし『彼』ってしか言ってないよぉー」

七夏「!!! こ、ここちゃー!!!」

心桜「まっ、まあまあ、写真の事なら、お兄さんにも聞いてみよーよ」

七夏「うぅー・・・今はちょっと・・・」

心桜「え? なんで?」

七夏「な、なんでもです!!!」

時崎「あれ? 二人でどおしたの?」

七夏「ゆっ!!」

心桜「あっ、お兄さん!! 丁度良かった。ちょっと聞きたい事があるんだけど、今いいかな?」

時崎「聞きたい事? 勿論構わないよ」

心桜「写真の事なんだけど、例えば記念写真とかで、目を瞑ってしまうあれを回避する方法ってないかなーと思って」

時崎「確かに、撮影が終わるまで目を開け続けると、力が入って不自然な表情で写されてしまう事になるからね」

心桜「そうそう! 流石お兄さん! 分かってる!! んで、それを回避する方法ってあるの?」

時崎「俺なりに考えた方法だけど、まず、写真機の場所を確認する。そして、撮影者が何かしらの合図を送ってくれると思うんだけど、例えば撮影者の合図が『3、2、1、0』だったとすると、「3、2、1」までは目を閉じておいて「0」の少し前で目を開けるようにすると、目を閉じた状態で撮影される事は回避できるはず」

心桜「おぉー!!」

時崎「そして、表情が固くならないように、目を閉じる時も軽く目を閉じて力を入れ過ぎないようにすると、自然に写ると思う」

心桜「なるほどぉー!!」

時崎「後は、所謂カメラ目線が気になる場合は、写真機のレンズの少し下、20cm位の位置を見つめると良いかな」

心桜「よーし、今度からお兄さんのそれを実践してみるよー。ありがとー!!!」

時崎「ところで、さっきから気になっているんだけど、七夏ちゃんはなんでうずくまってるの?」

心桜「えっと、あははー。つっちゃー!!」

七夏「は、はい!!」

時崎「七夏ちゃん!? どおしたの?」

七夏「ゆ、柚樹さん・・・私、おかしくないですか?」

時崎「いや、別に・・・って、言いたいんだけど、耳押さえたりして、何かあったの?」

七夏「いえ、なんでも・・・ない・・・です」

心桜「はぁー・・・なんか、もどかしぃ~」

時崎「まあ、七夏ちゃんが大丈夫ならいいんだけど」

七夏「すみません・・・。ここちゃーも、ごめんなさいです」

心桜「あたしは、別にいいんだけど。そだっ! 早速ここでお兄さんに一枚撮ってもらおう!」

時崎「撮るって、写真を!?」

心桜「そうそう、お兄さんの方法を実践してみるよ。つっちゃーもこっちに来て!」

七夏「え!? 私も??」

心桜「もちろん! じゃ、お兄さん! お願いしてもいいかな!?」

時崎「勿論!! じゃ、合図は「3、2、1、0」で撮るからね」

心桜「はーい。じゃ目を閉じるよー。つっちゃーも目を閉じて」

七夏「は、はい!」

時崎「それじゃ、3、2、1・・・ゼロ!!(パシャッ!)」

心桜「さてさて、どおかなー」

時崎「二人とも自然な表情で撮れたよ!」

心桜「ホント!? 見せて見せて! わ! バッチリじゃない! つっちゃーも見てみなよ!」

七夏「わぁ! 上手く撮れました☆」

時崎「じゃあ、この写真、後で二人に渡すから」

心桜「ありがとーお兄さんっ!」

七夏「柚樹さん、ありがとうです♪」

時崎「七夏ちゃんも、いつもの七夏ちゃんに戻ったみたいで良かったよ」

七夏「・・・・・」

時崎「ん? 七夏ちゃん・・・あれ?」

心桜「んもぅー!! お兄さんっ!!!」

時崎「え!?」

心桜「まあ、今の方法で、あたしたちとしては、自然な写真が上手く撮れたので、お手紙のお方も是非、お兄さんの方法を試してみてねー『ココナッツ』としてもお奨めだよー。ねー! つっちゃー!?」

七夏「え!? なっ、なーに?」

心桜「はぁー・・・あたしも『ココナッツ』宛に、お手紙書こうかなぁ・・・」


幕間七 完


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幕間七をお読みくださり、ありがとうございました!

本編の方も、どうぞよろしくお願い申しあげます!

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