都会の空


都会の空は嫌いだ

灰色で塗り固められた空

地面も同じで灰色だ


過去の都会のリーダーは

星の美しさを分かっていなかったのだろう

きっと当たり前だったせいだったから

折角見えていた満天の星々を

コンクリートで閉じ込めた


そんなリーダーよりも未来の私は分かってる

未来人の私はお前を恨んでる

何て言っても呪う方法なんてない

何たってもう過去の人

もうリーダーは死んでしまってるんだから


都会の空を戻すため

夜は電気を付けない工夫をする

一人で頑張っても

空の色は灰色だ

私の目が曇っているせいなのか

目を擦っても変わらない


空と同じ色をした小さな脳味噌よ

動け、働け、考えろ

何かいい方法はないか

空に映るのは何もない


そうだ今のリーダーに

私の考え伝えたら良いだろう

そうだそうだきっと良い

頭の私は会議する


一年に一度だけ

一度だけでも良いからと

電気を消してと頼んだら

綺麗な夜景は見えるだろうか

人工の星ではなくて

本物の星は見えるのか


何万年も前の光はどこだ

何億年も前の光はどこだ

生きていた証拠を見せて

死んでしまった証拠を見せて

都会の空も好きにさせて

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