1章 一一
「初めまして。」
「いち・いち?」
「それで『にのまえ はじめ』と読みます。」
大将の若林承太郎は一の名前に困惑した。
「では、一中将。君に出された任務は地球連邦第三帝国の死守だ。そこで新ソ連軍を撃退して欲しい。」
「かしこまりました。」
一は早速自分の部隊の班員に指令を伝えにいった。
「一隊長!一督戦隊の次の使命はなにかしら?」
鮮血のような紅蓮色で身長より長い髪を持つ、二等兵の春日ハルヒが一に質問した。
「なに、大した任務じゃない。地球連邦第三帝国の防衛を任されただけだ。」
「なら余裕だね。」
一等兵の稲垣正広が余裕の笑みを見せつけた。
そんな正広を上等兵の香取剛が窘めた。
「油断はできないぞ。」
「分かっているって。」
一督戦隊は地球連邦第三帝国に向かった。そこで早速戦闘が開始された。
「はぁ!!!はぁ!!!はぁ!!!はぁ!!!はぁ!!!はぁ!!!」
一はエネルギー弾を両手から交互に発射した。敵は両手足を使ってエネルギーの光線を撃ちエネルギー弾を蹴散らして一を捕らえた。しかし、一はそのエネルギー光線を片手で受け止めてしまう。その受け止めたエネルギー光線を跳ね返しながら、もう片方の空いた手でエネルギー弾を放った。敵はエネルギー弾を受け止めて逃げようとしたが、間に会わずエネルギー光線に被弾した。
ハルヒも正広も剛も伍長の舛添直樹もそれぞれエネルギー弾を放って戦っている。
「「「くそおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」
敵は三人がかりでトライアングル状のエネルギー光線を一に放った。しかし一は避けようとはせず、エネルギー光線の中を滝登りのように進んでいき、三人に突進した。
「死ねええええええ!!!」
一はそのまま背後に回り、すかさず両手と口からエネルギー弾を放ち、その三人を消滅させた。
「新ソ連軍の先兵はこんなものか!」
「こんなものの訳なかろう!」
「きゃあああああああああああ!!」
「うがあああああああああああ!!」
「ぎゃあーーーーーーー!!!!!」
「うおおおおおおおおおおおお!!」
ハルヒも正広も剛も直樹もたった一人の敵に悶絶させられた。
「中将の
「人に尋ねる前に自分から名乗るとは礼儀正しいな。僕は班長の大槻遊勝だ。」
「「お前も倒す!」」
「「ハモった~!」」
「「真似するな!」」
お互いに同じことを言いながら殴り合っている。しかし、どっちも一発も食らっていない。一進一退の殴り合いが続く。
遊勝は空に飛びあがった。
「空中戦か…。良いだろう!」
一も空に飛びあがった。空中で再び取っ組み合が始まった。しかし、ついに一が一発喰らってしまった。その勢いで地面まで急速に落下していく。遊勝も一を追って地面まで急降下してくる。
「終わりだ~!!!」
「ああ…終わりだよ。」
その瞬間遊勝の背中をエネルギー光線が貫いた。
「なにぃ~!」
遊勝はそのままうつぶせに倒れ込む。
「間に合ったわ!」
「僕たちにトドメを刺さずに無視するからだ。」
「バカなお前たちは再起不能にしたはず!」
一は遊勝の後頭部を片足で踏みつけながら解説を始める。
「ハルヒは治癒能力持ちなんだ。」
「私がまず自分を回復させて、その後皆も回復させたのよ。」
「さっきの一撃はわざと食らったんだ。ハルヒたちがお前の背後に来るように落下して、お前が深追いしてきたところを直樹に仕留めて貰うためにな。」
「くそう…!くそうううううううううううう!!!」
「これで新ソ連軍は殲滅……。」
「ですね。私の回復能力はもう限界まで使い切ってしばらくは使えないからちょうど良かったわ。」
「くふふ!ふはははは!!」
「しぶといね。背中を貫いたのにまだ笑う余裕があるとは…。トドメを刺してやる。」
「おっと、まだ殺さない方がいいぜ。冥土の土産に良い情報を教えてやろう!」
「最期の捨て台詞か。」
「これからバトル四天王がここに援軍としてやってくる!バトル四天王は僕を遥かに超えた攻撃力・防御力を持つ戦士が3人もいるんだぞ!もう回復も使い切ったお前たちに勝ち目はない!ふはははは!」
「……!!たしかにこの者が言っている事は本当だ!巨大なパワーが3つ、この第三帝国に近づいている…!!!」
「本当だ!!!」
サーチ能力を持つ一と直樹が迫ってくる敵のパワーに気が付いた。
「くはは!お前たちもこれで終わりだ!」
「言い残したいことはそれだけか?」
「最期にお前たちの絶望する顔が見られて最高だったぜ!」
「死ねっ!!!」
一は遊勝の頭を踏み潰した。
その瞬間、バトル四天王が到着した。
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