赤い瞳

向日葵

第1話 序章

 月明かりしかないれんが道。

 連なった無人住宅街の間。

 どこか遠くで聞こえる汽車の音。


 「…レセフィーヌ。」

 

 綺麗な金髪の髪。

 ミルクのような白い肌。

 とがった耳についた銀色のリング。

 「ここでなら…いいよね?」

 甘くて優しい香りが鼻を擽る。

 彼のタキシードを優しくなでる。

 そして、彼の耳にそっと囁く。

 「…始めましょう」

  

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