1時間未満のイブ
(クリスマスイブの夜11時過ぎ、いつものカクテルバーで)
吉野「(息を切らし駆け込んでくる)岡崎悪い、遅くなって」
岡崎「(カウンターでグラスをゆっくり傾けつつ)いや、別に。俺もそれほど待ってない」
吉野「(隣に座って)今年のクリスマスイブは火曜だし、微妙に合わせづらいよな」
岡崎「ん、そうだな。
最近お前忙しいって言ってたのに、今日は無理言って悪かったな」
吉野「——全然。
(ボソボソ呟く)……俺も、ちゃんと言えなかっただけで……ほんの少しだけでも、イブにお前の顔見たかったし」
岡崎「(クスクス)どうせまた週末に会うのにな」
(二人同時に、じわじわ照れつつ何となく俯く)
マスター「……あの。吉野様、岡崎様。
何というか、今日はもうお客様もほとんどいらっしゃいませんし……なんなら私も後ろ向いてイヤホンつけてますから……クリスマスイブの恋人同士らしいいろいろ、よろしければどうぞここでお好きなだけ(くるりと後ろを向き、きゅっと耳にイヤホンを装着)」
吉野「……そ、そうですか?
じゃお言葉に甘えて……」
岡崎「(赤面しつつあわあわ)おっおい順、今ここでしなくても……」
吉野「ん?晶、お前らしくないぞ。ここでマスターの好意を受け取らなくてどうする?」
岡崎「だっだが……!」
吉野「うるさい。ちょっと黙れ(岡崎の顎を強引に引き寄せる)」
岡崎「…………ん……」
マスター「…………(見たい聞きたい欲求をぐっと堪える)
『うぐぐう……っ!!
あーもう、この際朝から晩までぎゅうっとくっついちゃったらどうなんでしょうね!?ああ、何だかムズムズ歯が痒い……っっ!!
……お?歯痒いってのはまさにこのことを言うんですね??♡♡』」
✳︎皆さま、どうぞ素敵なクリスマスを!(*´∇`*)✨🎄
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