出張土産

(吉野、仕事で他県に出張)

吉野「(何気に土産物売り場を覗く)んー。土産……

土産……今まで土産なんてどーでもいい気がしてたけど……うう〜〜んこういう場合やっぱなんかちょっと買ってった方がいいのかいらんのか……

例えば……(クッキーの箱を手に取る)ご当地クッキーやらせんべいやら、こういうのは?

……っていかにも土産物っぽいこういうものをここにきて改めてあいつに渡すとか、そもそもその意図がわかんねーし第一なんかキモくね??


んー……(店内を見回しキーホルダーのラックの前へ)じゃあさ、ご当地キーホルダーとか。例えばこういうゆるキャラのを何気にお揃いで。とか……よく見れば結構可愛いし……

ってか中高生かよ!??冷ややかな目つきで思い切り引かれるのは目に見えてんじゃんかっっ!……うーんでもかわいいんだけどな〜〜……

くうっ残念だがこれも却下……なら他にはっ……

おおっ!?(さらに奥のかわいいお土産グッズの棚へ駆け寄る)ならこれはどうだよ!?こういう使い勝手のいいマグカップとか。何気にデザインお洒落だし、しかもちょうどいいことにペアになってるし!!!


…………(はっとして額を覆い赤面しつつ商品を棚に戻す)何考えてんだ俺……


……くっっそおおーーーーっっなんでこんなどーでもいいことが死ぬほどめんどくさいんだよっっっ!!!??」



店員「あのっお客様、店内で大声は困ります!!!」

女子グループ客「(ヒソヒソ)一見すごいイケメンなのに……すごい残念だねあの人……」



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る