花見
吉野「桜、綺麗だな」
岡崎「ああ、そうだな……」
吉野「『……こいつの横顔も、綺麗だ……』
……なあ」
岡崎「ん?」
吉野「……いや……ほんとは、もっとのんびりできるといいな……なんて思ってさ。ランチタイムだけじゃなくて」
岡崎「『ふん。今更気づいたか』……まあ、実際には時間作るのもなかなか難しいけどな……
それより……吉野。
今日は俺、サンドイッチのトマト抜いたんだ」
吉野「……えっ」
岡崎「そうだ。BLTのT抜き……正真正銘のBLだ」
吉野「……お前……
とうとう、その気になってくれたのか……」
岡崎「ああ。
——やっと、お前の気持ちに応える決心がついた」
吉野「……岡崎……」
岡崎「今まで待たせて、悪かったな。……さ、じゃ早速やるから早く準備しろ」
吉野「え……やるって……
いっ、今ここで……?」
岡崎「ん……嫌なのか?」
吉野「え、だっだだってそんなアオ……あーー心の準備がっっ……(激しく動揺しつつモジモジ)」
岡崎「今日こそ勝ちは俺のものだ。そのために苦手なトマトを抜いたんだからな」
吉野「——は?」
岡崎「だから。お前やりたがってたろ。小3の給食で引き分けだった早食い競争の再試合」
吉野「——……
って覚えてねーよっっそんなもんっ!!!」
結局自ら花見を台無しにする、記憶力抜群のボケ岡崎でした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます