第11話

 太郎に案内されて3人はマンションの中に入った。


「日当たり良し!風向きよし!

 防音効果もあるので、大きな声を出しても大丈夫じゃよ?」


 清空が太郎の代わりにそういうとセロがあっさりと答える。


「大きな声は、出さないので大丈夫だと思うが……」


 するとオトネが嬉しそうな声でいう。


「オトネいっきまーす!」


 そして、大きな声を出した。


「あ!!!!!!」


 するとセロがオトネの頭にチョップした。


「うるさい!」


 オトネは、涙目でセロの方を見る。


「なにするんですますか?

 オトネ、何か悪いことしましたか?」


「大きな声を出した……」


 セロの答えにオトネは頬を膨らませる。


「女の子は大きいのがお好きなんですよ?」


「もういっかい殴ろうか?」


「ひぃ……

 オトネMじゃないのですよー」


 オトネはそう言って清空の背中に隠れた。


「はぁ……

 お主らも変わらぬな」


「あ、すみません」


 セロは小さく謝った。


「ま!このマンションはいいマンションだ!

 保証人になってやるから今すぐ借りろ!」


 清空がそういうとセロがうなずく。


「あ、はい。

 太郎さんよろしくおねがいします」


 太郎もうなずきそっと契約書を出した。


「では、この書類にサインしてください」


 そして、セロはその契約書にサインした。

 ここが、セロたちの拠点となる。


 世界が小さく唸る。


 そんな瞬間だった。

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