第149話 ハンター試験の登録をしに行きます
炳碗は完全なアジアンファンタジー的な都市だった。いや、華宝国事態がアジアンファンタジー的な国なのだが、なんだか不思議な感じになった。日本的なものもあり、中国的なものもあり、タイ的なものもある。
「ライハの国ってこんな感じだば?」
「え?」
「めっちゃホッとした顔してたから」
「あー、と。何て言うか。うちの伝統的な建造物に似ているものもたくさんあるから、かな?今のやつとは全然違うけどなんか懐かしい感じがする」
「今はどんな感じなの?」
キリコが興味津々で聞いてきた。
キリコもアウソと同じく不思議なことに興味がある人で、たまにスマホを勝手に弄られそうになっているのを毎回見付ける。スマホの指紋認証で開かないけどね、ロック画面の画像を眺めるだけでも満足しているっぽい。
「後で写真見ます?確かあったと思いますけど」
「「見る」」
即答。
そろそろ着くよのカリアの声に前を向けば、どでかい建物が。簡単に説明すると赤を貴重としたアジア系の城を想像すればだいたい合ってる。
マテラの本ギルドも凄かったけど、もしかしてらルキオの本ギルドも凄かったんだろうか。あー見たかったな。
「じゃあアタシ達はあっちでお茶してるから、頑張れ」
「後でな~」
キリコとアウソがギルド近くの喫茶店に入っていった。
「さて、練習どうりにね」
「はーい」
今回の受付はおばちゃんだった。
ちょっと太めだが、柔らかそうな感じが優しい人っぽいという印象を与える。
「狩人(ハンター)試験の受験資格は、ギルドの依頼達成数によってのものと、低ランクからの挑戦のものと、高ランク狩人(ハンター)推薦のがあります。どちらにいたしますか?」
ギルドの依頼達成数のものは、それぞれのランク依頼をたくさん達成してギルドから信用を得てから次のランクに上がりたいときのもの。
ギルド所属の狩人(ハンター)はだいたいこれである。
低ランクからの挑戦のものは勝ち抜き戦のようなもので、闘技場で魔物と戦っていく。それを見てランクをつける人が評価して決めるものである。腕自慢のやつが良くこれを使う。
そして推薦。高ランク狩人(ハンター)の人からの推薦や高ランクの師匠からの推薦で行われる試験だ。これでいきなり高いランクの試験を受けることが出来るが、失敗すれば恥さらしな上に推薦した人のギルドからの信用下がる。ようは推薦する人の強さを見極める目が無いのだと思われるのだ。
「推薦でお願いします」
「推薦者の名前をお願いします」
そこで離れて見ていたカリアがやって来た。
「カリア・トルゴ。ランクはAA-です」
「はい、確認がとれました。どうしますか?推薦から勝ち抜き戦ができますが」
「棄権したいときは?」
「全力で宣言して貰えば何とかします」
「だって、どうする?」
何とかなるんだったらやってみても良いかもな。
どのくらい成長できたか興味もあるし。
「やります」
「では、ここに記入をお願いします」
紙を手渡され読むと、
試験中に負った怪我は治療するが、指示を無視したり試験とは関係のない怪我は対象外です。
死亡した場合の保証はありません。
イカサマを見つけた際は狩人(ハンター)資格の剥奪。
武器はこちらで支給するので得意な武器を記入してください。
魔法が使えるかを、はい・いいえ、で記入してください。
獣人(ガラージャ)ですか。はい・いいえ。
何の獣人(ガラージャ)ですか。
混ざり者ですか。はい・いいえ。
何の混ざり者ですか。はい・いいえ。
上記に同意した場合のみサインをお願いします。
とあった。
めんどくさいな。
サラサラと書いて、混ざり者の欄でカリアを見る。
これどうしよう。
「はい、で、猫の獣人(ガラージャ)って書くよ」
「へーい」
猫との融合が強いから間違いではない。
「できました」
「確認します」
書類を全て見て、別の紙に何かを書いて渡された。
「試験は明日、闘技場で行います。明日の朝、9刻頃にこちらに来てください」
「わかりました」
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