第11話 我思う、故に生かされる

 自分の立場を考えてみる。精神障害者、そして小説家の卵。今の社会は理解があるのか? こればっかりはまだまだと言わざるを得ない。しかし、温かい心を持つ健常者は多い。つまり、我々障害者はより多くの社会に参加するべきだ。例えば、重度の障害があっても、社会は我々を見捨てないでほしい。きっと今日の活動が明日に繋がると信じたい。僕は幻聴が聴こえる。もしも自分が障害者でなかったら? それはいつまでも、いきがっている人間だったかも知れない。繰り返して言おう、自分は障害者になって自分の弱さを知った。そして地域の温かさを知る。近所の住民たち、支援センターに通う市民たち。それらが集まって1つの活動が始まる。僕は今でもいきがる時があるが、周りは温かく見守ってくれた。僕が精神障害者になった本当の理由とは、ひょっとしたら弱き人間として、人間の尊厳を伝えるためじゃないかと思う。なんて言ってみる。神様は確かに居る。僕は今日も生かされる。

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