ラスト エコーズ

野口マッハ剛(ごう)

第1話 ハートにタトゥー

 社会不適当者だった僕。つまりは10代の頃はろくな思い出がなかった。弱っちいクセに、いきがっていた。母親が居ないことも、少なからず影響しているのだろう。抵抗しない父親に暴力を振るったり、年下の男子に(あれは適応指導教室だろうか)、ちょっと騒いでいるだけで胸ぐらをつかんで泣かせたり、終いには外出先で喧嘩を見知らぬ人にふっかけたり。20代では道場に通って(当て字された総合格闘技ジム)、またしても今度はネット関連で問題を起こした僕。(今は道場と連絡はとってない)。当時の僕のキャッチフレーズは、札付きのワル。まぁ、古い呼び名だけど……。僕は20代後半。

 社会に馴染めなかった小悪党でもあった。

 でも、そんな僕は社会で色んな人に出会った。学校の先生、仲良くなれなかった高校の生徒たち、入れ墨を入れた選手(道場の先輩たち)、三田(だっけ?)の元暴走族、医者、元バイト先の皆さま、そして何より、今現在、交流のある人々。挙げ出したらキリがない。

 これは、どうしようもなかった僕の成長日記のほんの一部である。病気で僕は色々変わった。自分の弱さを自覚した。

 だから、これからは誰かのために、何より自分のために頑張りたい。

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