堅牢強固なる『お姉ちゃん』の壁

我闘亜々亜

第1話

「キミ、剣じょーずだねー」

 剣の練習中、ヒザを折って優しい笑顔で声をかけてくれたのが出会いだったと思う。

 それからずっと『姉ちゃん』はそばにいた。

 剣を交わしたり、一緒に遊んだり、飯を食ったり。なにかしようと思い立った際に真っ先に浮かぶのは『姉ちゃん』の存在だった。時間がたつにつれて、自然に『姉ちゃん』なんて呼ばなくなったけど。

 本部の前に立って、地平線をまっすぐ見つめる。

 オレの背中にあるバカでかい建物が、オレたちが所属する自警団の本部。

 城が相手にしない細々とした依頼をこなしたりする、簡単に説明すると便利屋。迷い人の捜索、薬の調合、必要な素材の調達、魔獣の討伐……依頼内容は幅広い。

 両親がこの自警団に所属していたオレは、物心つく頃には自警団の本部に出入りしていた。

 討伐や護衛とかの武を使う依頼を得意とした両親の背中を見たオレは、当然のように剣を振っていた。当時はガキのたわむれ程度だったけど。

 そんなオレに優しく声をかけてくれたヤツが、依頼から久しぶりに帰ってくる。

 毎日のように顔をつきあわせて、飽きるほどに見ているのに。たった数日会えなくなっただけでも、心が空虚を作り出した。

 せいせいする。構われないから自由だ。

 その思いは、ちらついて離れない姿に上書きされて。

 結局、1日たりとも忘れる瞬間なんてなかった。

 脳にちらついた笑顔に応えるように、地平線にかすめた。

 来た!

 見なれた姿は、遠目からでもすぐに判別できる。まっすぐ歩いているくせに、上半身が左右に小さく揺れる特徴があるってのも要因だろうな。

 高鳴る胸でゆるみそうになる表情をこらえて、徐々に大きくなる姿を見つめる。

 距離が詰まりきる幾分前から、細い両腕を左右にぶんぶん振って駆け寄ってきた。

 背負われた荷物が、だむだむ揺れるのも相変わらず。『もっとちゃんと固定しろよ』と、いつも思う。背中がアザだらけにならないか心配だ。今度、背中をぶったたいてやろうか。いい反応が見れるかもな。

「トストー! 会いたかったー!」

 まぶしすぎる笑顔の直視をさけて、ぐいんと顔をそらす。それでも足音はばたばたと大きくなって。

 久しぶりの声に、足音に、高揚がとまらない。あふれ出さないようにするのに必死だ。

「そんな態度をされたら、さみしいよー。お姉ちゃん、泣いちゃうよ」

 息をはずませながら、オレの目の前で変わらない言葉が来た。

 変わらない。

 オレが『姉ちゃん』と呼ぶのをやめても、オレへの態度は変わらない。

「いい子にしてた? お友達と仲良くした? 好き嫌いしなかった?」

 いつもみたいに、両手でわしゃわしゃと頭をなでられる。

 なれすぎて、地肌にふれる細い指とか熱とかに、一切の感情もわかない。

 駆けたせいか、いつもより指先は熱く感じる。顔に視線を送ったら、ほてったような紅潮があった。にじんだ汗のせいで、細い髪が顔にはりついている。

 汗をかいてまで、急ぐかよ。

 同時に、なりふり構わずに駆け寄ってくるいつもの行為に、うれしさや優越感があるのも事実。

「お勉強はした? 修練楽しい? よく眠れてる?」

 わしゃわしゃと続けられる言動は、ひたすらに心配だけ。オレに駆け寄った理由も、特別な意味なんかない。

「超平穏」

 いつもと変わらず、ぶっきらぼうに返す。

 変わったことなんて、目の前の存在がいなかった程度。

「よかったー。嫌なことがあったら、なんでもお姉ちゃんに言ってね」

 仮にオレが困ったとして。さっき聞かれた6つのことは、お前に解決できるとは思えない。

 料理はヘタだし、見たままのバカだし、このへなへなに剣の稽古をつけられたくはない。オンチだから『眠れるように子守唄』なんて、言語道断。

「今」

 きっぱり言って、わしゃわしゃを続ける腕をつかんで持ち上げる。

「もっとさわりたーい。トストの髪、手ざわり最高すぎるよー」

 唇をとがらせて、文句を垂れ流される。無視して、両腕をびしっと払った。その反動で戻ってきたかのように、またオレの頭に乗る。

 今度はかき乱す目的ではなく、直すために。これも変わらない。

 髪に気をつかっていないから、直す必要はない。さすがに今は荒れ放題っぽいけど、自分でささっと整えれば満足だし。

 後ずさって逃げる。ロープでつながったかのごとく追尾されて、その間も髪は直される。

 攻防の間に、数人の女がくすくすと笑いながら横切った。

「相変わらずだねー、ピオ」

「先、行くねー」

 物心ついた頃にはずかしくなり始めた周囲の声も、今は1週回って気にならなくなった。

 オレがどんなに逃げても、果てしなく追ってくる。てれくさくて依頼から帰るピオを出迎えなかったら、大声で数時間捜索されたこともある。逆に見世物になったと気づいて、素直に出迎える道を選ぶようになった。誰よりも早く会いたい本心もある。

「弟くんもあんま冷たくしちゃダメだよー。ピオ、ずーっと『会いたい会いたい』って騒いでたんだから」

 その『会いたい』も、オレの『会いたい』とは意味が違うんだろうな。

 依頼で組んでいたであろう仲間の言葉に、ピオは片手を振って応えた。

「ありがとー。幸せだよー」

 挨拶を終えた手は、当然オレに戻ってくるよな。その程度は予想済み。振るのをやめた手を、密かに熟視する。

 顔がオレに戻される。やおら振り落とされそうになった手を、両手でスパンとはさんだ。成功だ。

 ピオの考え程度、読み切ってんだぜ。

 勝ち誇った気分で笑おうとした瞬間。

「すごーい。そんなのもできるようになったの?」

 太陽の光をあびた湖面のように、ピオの笑顔が輝く。

 ……こんなの教わって、なにになる。ゆるくおろされた手程度、技術がなくてもとれるだろ。

「ピオの動きは、読み切れる」

 負けずに、にやりと笑って腕を解放させてやる。

 そう、オレはピオのことはわかっている。ずっと一緒にいたし、誰よりも理解している。

「えー。お姉ちゃんがごほーびにきょう、ドリアとグラタンを食べようと思ったのもバレちゃったの?」

 そんなの知るか。

「ついでにコンフィも頼んどけ」

 頭に乗ったままのもう片方の手をはがしながら、適当に返す。

「やったぁ。一緒にもぐもぐしようねー」

 その言葉に、心が急速に冷える。

 出会った頃から、変わらない態度。不変を痛感せざるを得ないのは、まるで幼児相手かのような単語を時折使われること。

 昔より頻度は減ったけど、たまに使われた際の被害はでかい。

 立ちはだかる、壊せない壁を痛感する。

「なぁ、ピオ」

 今度こそ思いが伝わるように。マジメなムードを作って、まっすぐ見た。

 ころころとした笑顔は、あの頃から変わらない。変わらない面もあってほしいけど、変わってほしい面もある。

「はーい」

 しまりがない返事は、オレの作ったマジメと不均衡で。『オレのマジメを本気で相手にする必要はない』と思われたみたいで。

 オレがどれだけ真剣になっても、ピオはいつものゆるさのまま。

 その態度が、嫌だ。

「前から言ってんじゃん。オレ、来年成人だぜ?」

 出会ってから10年くらいはたったか?

 出会った頃は成人近かったピオに、今度はオレが近づく番になった。

 ガキだったオレが、オトナになるだけの時間がたった。自覚しろよ。

「はやいねぇ」

 へらへら笑うだけで、続く言葉はない。

 ピオも同じだけ年齢を重ねて、オトナの女になった。けどその性格や、へらっとした笑顔は変わらないまま。

「ガキ扱いすんなよ!」

 びしっと指を突きつけて宣言する。これで何度目になるか。

「トストは、ずーっとトストだよ」

 返される答えも、大体変わらなかった。

 オレがオレだから、この態度。それは……オレが成人を迎えようとこの態度、って意味か?

 いい加減、嫌になる。どうしたらこの関係を変えられる?

 いつからか感じ始めた悩みは、時間がたつにつれて深い闇におおわれていくような感覚になって。解決策を導き出せないまま、闇に迷い続けるのか? 光をあびることもなく、じんわりと霧散させるしかないのか?

「その扱いを続けるなら、縁を切る!」

 諸刃の剣の言葉を突きつける。どんな強引な手を使っても、現状から脱却したかった。

「困るよぉ。トストがいないなんて、どうやって魂の補給をしたらいいのー?」

 求められてはいる。必要とされてはいる。

 なのに、関係は変えられない。出会った頃から、永久に動いてくれない。

「本当にブッチするぞ!」

 自分で言いつつ『だったらそれでいいや』とあっさり返される可能性がちらついて、指が震える。オレの怒りの感情を表現しているように思えて、そのままにした。

「そう言っても、そばにいてくれるんだよね? トスト、優しいもんね~」

 入道雲のようなおだやかな笑みを前に、なにも返せなくなる。

 そんなの、真実だから。

 仮に今『だったらばいばい』って言われても。『次はない』とでも言って、オレは縁を切ろうとはしない。でもそれは、ピオが言うような優しさなんかではない。

 オレが、そばにいたいんだ。

 誰よりもそばにいたいんだ。

「おなかすいたよー。ご飯、食べよー」

 細い指が手にふれて、やわらかくひかれた。まるで小さい子をつれるように。

 手をつなぐことにすら、一切の抵抗を感じてくれてない。

 2人で手をつないで、仲良く出かける。

 嫌で拒み始めたのは、いつからだった?

 年頃になっててれくさかったからってのもあったけど、もう1つの思いがあった。

 手をつないで2人で歩いても、そこには『姉と弟』としての関係しかない。それに気づいたから。

 ピオに求めるものは、年を重ねるにつれて変わっていった。

 なのにピオは、瞬間冷凍されたかのようにあの頃から変わらない。ピオから見たオレも、当然ガキの頃から変わっていない。

 だから態度が変わらない。オレがどんな言葉を発しても、弟のざれごとにしか映らない。

 イライラの拒絶をこめて払った手を、ピオは一瞥するだけだった。


 態度は拒否しながらも、黙ってピオのあとに続いて、本部の食堂についた。

 剣の稽古を早めに終えてずっと待っていたから、腹は減った。ついでに一緒してやるだけだ。聞かれもしないのに、胸中の弁解がとまらない。

 注文を終えて飯を手にしたオレのあとに続いて、ピオも注文を始めた。

 無視して、着席する。手早く注文を終えたピオが、笑顔でオレの隣に座って飯を置いた。

 逃げるように別の席に移る道もあるけど、どうせ追われる。表情で渋々を作って、現状を受容する。

 卓上には、さっきの宣言にあったドリアとグラタンだけでなく、コンフィまであった。考えなしに言ったのに、聞いて食いたくなったのか?

 そのどれもラージサイズで、当然のごとくオレとシェアしようという魂胆が見えた。想定内だから、驚きも否定もしない。

 ちゃんととりわけ専用のスプーンもトレイにある。ピオは潔癖なのか、自分の使ったスプーンでオレに食わせてきたことはない。オレの記憶に残っていないだけかもしれないけど。オレからあげる際は、気にしないで食っていたけど。気をつかっただけか? そんなのができたほど、オレもガキだったわけだし。

 早速ピオは、狂気的な湯気を放つグラタンをとりわけ始めた。予想のままのシェア目的か。

 視界を白にそめんばかりの湯気のグラタンが、オレの前にすべった。

「熱いから、ふーふーするんだよ。灼熱だからね? 目玉、飛び出ちゃうよ?」

 噴煙のような湯気を前に、ピオは早口でまくし立てた。

 幼児に使うかのような心配の言葉に冷めかけた心も、煙幕のような白と香ばしいにおいがかき消す。

「知ってる」

 グラタンを甘く見ると、口内が大惨事になる。

 知ったのは、ピオと一緒にいた瞬間だった。

 誰かからグラタンのうまさを聞いたピオがオレに話して、2人で食いに行くことになった。

 うまそうなにおいにひかれて、2人して大口開けて食ったが最後。見事なシンクロ悶絶を決めた。

 トラウマがあるのに、いまだにそろってグラタン好き。グラタンとは魅惑の食い物だ。狂気性に勝る魅力がある。

 昔はピオがほぐしたり、息を吹きかけたりで全力で冷ましてくれて、安全になったグラタンを食わせてくれた。

 少しでも熱いものを食う際は、ピオが息を吹きかけて冷ましてくれた。それが当然だった。

 ある頃から、軽々しくされる行為が嫌になって『呼気は唾液も当然だから不潔』と言葉のナイフを投入。見事に効いて、以来、飯冷ましはされなくなった。

 オレはそんな知識もある。ピオの唾液のことすら考えている。

 暗に伝えたかった思いは、ちっとも届かなかった。

「やっぱりグラタンはトストとじゃないとね」

 グラタンを大きくほおばっての、喜々とした言葉。同じ思い出が残っているのかと内心、うれしくなる。

 ……のも、つかの間。すぐに悶絶の声が聞こえた。

 だろうな。オレの心配ばっかで、自分のを冷ましていないと思ったよ。そのくせ、一口がでかかったし。年令を重ねても変わらないバカは、心配にもなる。

「バーカ」

 オレは同じ過ちはしない。賢いからな。

 あの頃ピオにされたように、グラタンを細かくほぐす。外気にふれろ! その温度、奪われちまえ!

「皮、もってかれた……」

 口元を押さえての涙目。かなり効いたな。

 昔は『しっかりした姉ちゃん』だと思ったけど、年齢を重ねた今となっては、間違いだったと気づいた。

 ピオはドアホウだ。ほわほわして、抜けまくりだ。どうして昔は『しっかりした』と思えたのか疑問になるほど、頼れる面はない。その隙がまたよかったりするけど。つけいる隙しかない。

「目玉、飛び出た?」

 さっきピオに食らった言葉を返してやる。

「あるよね?」

 確認するように両手をまぶたに伸ばして、ころころ動かした。

 当然あるに決まっているのに、乗ってくれる。

 『ノリのいいヤツ』で片づけられたらいいのに、オレは『ガキのたわむれにつきあっただけ』と邪推しちまう心がある。

 思いをかき消すように、満足に冷めたであろうグラタンをほおばった。まだちょっと熱かった。グラタン、恐るべし。

「あったー、よかった。トストが見られなくなるの、嫌だもん」

 律儀に本当に眼球の存在確認を終えて、ピオはグラタンの表面をつつき始めた。すぐに次を食わないのは、人間らしい知恵だ。すぐに食って悶絶するほどのアホだったら、さすがに心配しかない。

「他にもっと困ることがあるだろ」

 依頼とか、日常生活とか。眼球の使い道を考えろ。

「トストが見られない以上に困ることなんてないよー」

 へらへら笑って、かなり控えめな量のグラタンを口に入れた。さっきのは予想以上にこたえたんだな。

 今度はグラタンは牙をむかなかったのか、満足な笑みのままだった。

「少しずつ大きくなるトストを見られないなんて。これ以上の罰はないよ」

 『オトナに』じゃなくて『大きく』なのか。表現すら、ひっかかって嫌になる。ピオからしたら、オレはまだ未熟な幼子でしかないのか?

 ずっと隣にいて、同じ速度で成長してきたからこそ、変化に気づいてくれない。

 第二次成長期で身長がぐんと伸びても、声変わりしても、ピオは『わー』だけで終わりだった。

 あれ以上の変化がないと、ピオとの関係は平行線のままなのか?

 どんなにあがいても、年齢差は縮められない。同じで、オレとピオの距離も縮められないのか?

 思考の海につかる間に、ピオの熱視線が注がれているのに気づいた。

「……なに」

 まるで考えを読まれたかのような気分になって、てれ隠しにグラタンをほおばる。ほぐしたのもあってか、思案中にいい温度になっていた。

「んー……なんかさー」

 食器とぶつかるのも気にしないで、ピオはごてりと卓上に頭を落とした。下からぶつけられる視線は、いつもの表情とは異なって見える。

「お顔、ちょっと男の子っぽくなったね」

 考えもしなかった言葉に、心臓が跳ねた。

 体の中心から広がる熱を察知されないように、顔を食器に向けてグラタンをむさぼる。

 男の子っぽい。

 脳内に何度もこだまする。

 まさか、そんなことを言われるとは。

 ずっと望んでいたけど、ずっともらえなかった。

 子供扱い。なでる。手をつなぐ。

 続けられて、期待はいつも空回りだったのに。

 ついに、この関係が変わる瞬間の到来なのか?

 やまない拍動を続ける体に投げられた言葉は。

「『お姉ちゃんお姉ちゃん』って、後ろをついて回ってきたトストがなつかしいな」

 卓上の木目に視線を落として、ぽつりと吐いたピオ。

 ……いつの話だ。

 心が、急速に冷める。

 やっぱりピオの中のオレは、いつまでたっても出会った頃のままなんだ。

 あっさり期待を壊されて、落胆が占め始める。

 ここで撤退したら、変えられないまま。

「まだ成長するぞ。男の成長、甘く見るな」

 オレは男。

 メッセージは届いたか?

 ……無理だろうな。

 この程度で理解を示してくれるなら、とっくに変えられた。

「楽しみだけど、さみしくもあるなぁ」

 伸ばされた指で、頬をぷにぷにされた。

 あと1年で成人になるってのに、一向に変わらない態度。さわられるくらいでは、ちっとも動揺できなくなったオレ。長い平行線が招いた結果。

 このままのペースで続けても無意味だ。『成人したら急変する』なんて楽観視するほど、オレはバカではない。第二次成長期で、ピオの不変は経験した。くり返すだけだ。

 軽くにらんで、頬の手をぴしゃりとはたく。

「気安くさわんなよ」

 嫌悪。忌避。

 こめられた感情に、偽りはない。

 『姉として』のふれあいなんか、求めない。そんなのいらない。

「そんなのがさみしいんだよぅ」

 いつもみたいに軽く返された言葉に、かすかに本当の悲しみを感じられた。

 冷たくしすぎた、か? よぎる罪悪感も、どうしていいのかわからない。

 ピオをなくしたくはない。現状のままでいたくはない。

 謝ったら、また姉弟の関係に戻るような気がして。

 詰まりすぎた距離を適度に離したらいいのか?

「さみしいから、毎日ご飯に誘っちゃうぞー」

 さっきの声を払拭するような明るい声が届く。

 どうするのが最善なのかわからない。わからないからこそ。

「暇人かよ」

 いつもと同様に返すしかできなかった。

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