或る弱い男の回顧録

作者 @sankakukaiiki

8

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★★★ Excellent!!!

この作品の主人公は、自身の弱さ故の行動がすべてを引き起こした、というように考えています。
しかし、現実として、それはすべて主人公の弱さ故ではなく、周囲の人たちも同じだけ、どこか弱かったのだと、私には思えました。

保身に走る事は、弱さでしょう。
一方的な行動、悪意も、弱さでしょう。

この作品にあるのは、「人間の弱さ」です。
ですが、私はそれ自体に罪があるわけではないとも感じました。
人は弱い。だからこそ、主人公のような人間も生まれてしまいます。その、「弱さ」に対する、「逃避」や「強迫観念」こそが、主人公に行動を起こさせてしまったように思いました。

とても考えさせられる作品で、私は好きです。

★★ Very Good!!

 純文学的な流れに私は面白く感じました。手紙はまるで夏目漱石の「こころ」のようにリアルさを感じ、突然、衝撃的な展開へと進んでいきます。
 私の心は強く、着実に握りつぶされていきました。
 人の心をこの物語で感じることが出来ると思います。多くの人々は、思っているはずです。「皆違う生き方があり、考え方があり、違って良い」のだと、ですがそれを一つ一つ考えたことはあるでしょうか?
 私はこの物語を通して、その一つと出会うことが出来たと思います。