座敷童に会いに行く

漆目人鳥

第1話 むしろウェルカムです(笑)

旅行の計画を立てた。

いわく有りの、その道では有名な座敷童の出る旅館に泊まる予定。

と、いうか、その『いわく』を確認したくて、わざわざその旅館に泊まるのが主な目的。


お供にオイラの後輩Eくんを巻き込んだ。

このEくん。

怪談じみた体験を多数お持ちの奇特な人物。

おまけに『妙な気配』に敏感。

『新感覚怪談出会系人格』(笑)

ええ、まあ、言うなれば『まき餌』兼『妖怪探知機』ですわ(笑)

その特異な体質と運を存分に使ってくれることをキミに期待している。


で、後輩という立場から当然、宿の予約を彼にやらせた。

そしたら、その日の昼に予約が終了した旨を携帯でメールしてきた。

『漆目さん、予約完了しました。うんぬん……』

と、旅館の場所のことやら、宿泊料の事やらを報告し、その最後に。

『漆目さん。宿の予約してる最中にめまいがしました……。嫌な予感がします』

おー!早速か!

ばっちこーい!


とか、思うわけねーだろ!(笑)


とことん臆病なヤツだ。早速暗示にかかってやがる。

ともあれ、とりあえず、旅館が取れたというので、いくら旅館に泊まるためだけに行くとは言え、何か周辺の情報でもと、帰宅してすぐにパソコンを立ち上げて、旅館のホームページに飛んだ。

グーグルの検索欄に旅館の名前を入力してクリック!

出てきた一覧から旅館のホームページを見つけて再びクリック。

画面がホームページのトップに切り替わるとたんに……。

『キーーーーーーーーんーーーーーー……』

と言うハウリングのような音。

くらりとめまいが襲う。


とっさに思ったのは旅館が自分のホームページにそう言う『仕掛け』を仕組んだと言う考え。

なにせ、その旅館。その『いわく』を売り物にしていて、ホームページにもその事がトップページにでかでかと謳われている。

悪趣味。

そのあざとさに、あきれかえって少々腹立ちぎみ。

それでも、なんとなく気になったので、もう一度グーグルに戻り、入り直してみる。

鳴らない。

もう一度。

鳴らない。

何度やっても音なんて何もしない。


偶然?


自分の顔が思わずほころぶのを感じる。

こいつは……、
























期待できそうです(黒笑)

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