人間から人間性を奪う、狼禍症という奇病が蔓延する残酷な世界での物語です。
序盤から、戦闘シーンに魅せられました。
私は戦闘シーンを読むのが苦手なのですが(脳内で映像化するのが苦手で、何をしているのかわからなくなる)、この戦闘の描写はとても読みやすく、なんだかスタイリッシュで魅力的な戦闘シーンなのです。
中盤からは衝撃的な真実、展開の連続で、残酷な世界を、容赦のない現実を叩きつけられるようです。
ブラックな展開が好みの方には、たまらないのではないでしょうか。
魅力的な登場人物たちが苦悩する姿に、胸が苦しくなることもありましたが、ギリギリのところで戦い続ける彼らを、最後まで見届けたくなります。