恵まるるかたちを頼み驕りたるひとはみながら醜かるべし

【読み】

 めぐまるるかたちをたのみおごりたるひとはみながらみにくかるべし


【語釈】

 かたち――ここでは、容姿。容貌。外見。かおかたち。

 みながら――「残らず。すべて。そっくり全部」(精選版 日本国語大辞典)。


【大意】

 みずから恵まれた容姿をあてにして鼻にかけているひとは、いかに容姿端麗であろうと皆ことごとく醜悪であるに相違ない。


【附記】

「皆がら」の一語を得るのに時間を費やした。


【例歌】

 紫のひともとゆゑに武蔵野の草はみながらあはれとぞ見る 作者不詳

 その子二十櫛に流るる黒髪のおごりの春の美しきかな 与謝野晶子

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