しみじみと思へばふたりゐるやうな心地さへする冬は来にけり

【読み】

 しみじみとおもへばふたりゐるやうなここちさへするふゆはきにけり


【大意】

 しみじみと思えばふたりでいるような心持ちさえする冬が来たことである。


【附記】

 帰らぬ日々を回想しているようでもある。


【例歌】

 うらうらに照れる春日にひばり上がり心悲しもひとりし思へば 大伴家持


【例句】

 ものいへばふたりの様なあきの暮 土芳とほう

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