第52話

僕は蜜豆みつまめ

人狼のお父さんと甲斐犬の使い魔のお母さんの間に産まれた双子の兄だ。

妹の餡蜜あんみつは魔女の素質が有ったので東京に移り住んだ徐震電師匠の所で魔女の修行中。

僕は母さん譲りの暗闇から暗闇に移動出来る能力を買われ台北の隠遁いんとんの魔導師”蜜丸”師匠の元で影の者になる修行をしている。


僕の産まれる前にで異空間に消えた紫苑大魔導師の代わりに一族を纏めていたけれども導師の奥様の白龍様の歌で紫苑大魔導師が時空を超えて帰って来られた後に一族の代表を紫苑様に返され東京の旦那さんの元へ帰られたそうだ。


蜜丸師匠は親族にも存在を忘れられていたけれども妹さんの彷徨える魔女が蜜丸師匠を認知出来るを操作して親族には認知出来る様にしたそうだ。

そのお陰で僕も蜜丸師匠を小さな頃より知っている。

そんな事も有り僕を弟子にしてくれたのかな?


影の者の修行と言ってもまだ小さい僕は能力を生かして母さんの様に遠くまで行き一般には公開されていないピラミッドの深部から悪魔っぽいミイラのオデコに埋まっていた大きな宝石を持って来たり。

徐福大師父に”絶対に中を見てはいけない”と言われた喪われたArkと言う大きな箱を日本の禁足地と言われる山の神殿に納めに行ったりする位で大した仕事はしていない。


妹の餡蜜みたいに魔道具を作ったり黒い炎で辺りを焼き尽くしたり出来る方が派手で良いのになぁ。

妹はもう既に”黒炎こくえんの魔女”と言う二つ名を持っているのに。

「どんなに護られた聖域だろうが結界だろうとすり抜ける気味の悪い子供」

「古代の墓に潜り込んでも呪いに気が付かないで帰って来る化け物」

とか散々な言われようだものこれじゃあ妹に差を付けられるばかりだよ。


そう僕の相棒を紹介しておこう。

遠い昔に黒田善哉と言う人が開発して孫の粒餡の魔女と僕の妹の餡蜜が地獄と天界の素材を使い母さんの腕環の最大魔力をつぎ込んで完成した”黒田式人工精霊”逢魔おうま

逢魔は僕のベルトに付けた黒革の鞘に収まるサバイバルナイフの形をしている。

腰のベルトに収まったままで行きたい場所のナビをしてくれたり困った時にアドバイスしてくれる優れ者だ。

ただ切れ味が良すぎて何でも真っ二つになるのであまり抜く事は無い。


まだ使った事は無いけれど黒田式火星将軍ロボマークIIを呼び出し自在に操ることが出来るらしい今に月の重力兎と闘わせてみようかな。


あっ!蜜丸師匠が呼んでいる。

昔のアニメで見たロンギヌスとか言う槍を月に刺して来い?

丁度いいタイミングだロボを呼んで槍投げ大会を兎とやろうかな。

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