奴隷チート!!〜可愛くて最強な俺の奴隷と平穏な暮らしを送りたい

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第1話 ある日のダンジョンでの話

 とあるダンジョンの中。今日も冒険者がお宝を目指して、ダンジョンの中に潜っていく。


「あー。疲れたてきたな。何処かに休憩できる場所は無いかな?」

 とある青年がそうつぶやく。その男の顔はごく普通でイケメンでもブサイクでも無かった。

 ただ1つ、この世界では極めて稀な黒髪であった。


「分かりました。それでは何処か安全な場所を探しましょう。」


 返事をするのは銀の髪をした美少女であった。

 その容姿は、他の者を魅力し、通り過ぎた10人の内10人ともが跪くレベルである。

 服装は冒険者として鎧に包まれているが、それでも彼女の肉付きの良さを隠すことが出来ていない。



 そんな彼女が次から次へとくる魔物を瞬殺するのだがら、世も末といったところであろうか。


 その少女はダンジョンで丁度良さそうな空間を探し出し、青年のいる所へと戻っていくのだった。


「お待たせしました、ご主人様。丁度良さそうな場所をみつけたのでそちらへ向かいましょう。」


「ありがとう、ミレナ助かるよ。」

 そう言うと、その青年は少女の髪を撫でるのだった。


 すると少女は蕩けきった表情を見せ、嬉しそうに微笑むのだ。


 その少女の首をよく見てみると首輪が付いていたのだった。


 首輪とはこの世界では奴隷階級の物が着用を義務付けられていたものである。


 だが、この二人の様に信頼し合っているのなら、奴隷かどうかなんて関係ないのかも知れない。


 ただ、彼女には一つだけ他の者と比べて異常な事があったのである。


「それじゃあ、行こっか。」

「はい、ご主人様。」

青年がそう彼女に声をかけてゆっくりと歩き始めた。


 その時だった。密かににじり寄っていた魔物が青年に向かって襲い掛かったのだ。


「ご主人様!!」

「おっと、まだいたか。」

 青年は避けるが、魔物の爪が彼の服を切り裂いた。

「あぁ!折角の服が...。ミレナに選んで貰ったのに」


 青年は残念そうにしているが、全くは焦っていなかった。それは自分の実力に自信があるのか、それとも......


「ご主人様!!大丈夫ですか!」


 そう言いながら少女は青年のそばに駆け寄り青年の体に傷が無いかを調べる。


「良かったです...。ご主人様に何かあったら私、どうしたらいいか......」


 少女は自分の胸に手を起き、そういったのだった。

「では、この魔物は私が処理しておくので、ご主人様は先に行って待っていて頂けますか?」


「いや、俺も手伝うよ。」

 青年は少女にそう言うが、

「ここは私がやります。」


 そう少女が強く言うと青年は渋々先へと進んで行くのだった。


 そして、少女は魔物へと向き合う。彼女の目は真剣そのものだった。だが、その中に憤怒の色も混じっていいるのだった。


「(良かった。ご主人様にこんな姿を見られたら軽蔑されてしまう。)」


 少女は魔物に向けて自身の剣を向けると、走り出した。


 ☆☆☆


 そして10分後、彼女は未だに魔物と戦っていたのだ。これは別にこの魔物が強いからでは無い。彼女ほどの強さならこのぐらいは瞬殺出来るのだ。


 だが、戦いは終わらない。それは何故か。


「ざすっ。」という金属による切断音が辺りに響く。すると少女は魔物に向けて『回復魔法』を使用したのだった。

 この世界では魔法が存在する。使える者は少数であるが少女はその中の1人だったのだ。


 それを少女は抵抗無く魔物へと使用する。本来なら人を助ける為の『回復魔法』を。


 そしてまたすぐに魔物を斬る


 また、『回復魔法』を使う


 彼女はさっきからこの工程を何度も行っているのだった。

これこそが彼女の異常な点である事は誰が見ても解るだろう。


 ☆☆☆


「お待たせしました。予想外に長引いてしまって。」

「いや、構わないよ。服を切り裂かれたのは残念だけど、また買いに行こう。また選んでくれるか?」


 そう青年が言うと、少女の表情はたちまち明るくなっていくのだった。


 果たして、この青年は何処まで少女の事を分かっているのだろうか。

 これだけ落ち着いているのなら、恐らくはまだ知らないのだろう。


「(やべー!!なんだよあれ、こえーよ!回復して、剣で刺すのを続けるとかただの拷問じゃん!なんであんなに機嫌悪いんだよ!俺が頭撫でた時に心がこもっていなかったの分かったのか!?いや、でもあれは、至近距離であんな顔するから見蕩れちゃって、しょうがないだろ......。どうする、今は少し機嫌が良くなっているが、今日はもう、上に戻った方がいいかな?)」


 否、全てを知っていて、内心は動揺しまくっていた。


「ミレナ、今日はもう帰ろう。」


「はい、ご主人様。今日の夕飯は『はんばーぐ』というのを作ってみたいです。教えてくれますか?」


 そうして2人は帰っていくのだった。


 これはそんな状況にある青年が主人公となった物語


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