第12話 ふたりのトラ船長③~エイリアン現れる

『俺と同じようなふくをきているな』

トラ船長の心の中である確信が生まれてきました。二人はゆっくりとお互いの距離をつめていきました。トラ船長が銃から手を離すと、相手も同じようにしました。

 対面した二人はヘルメット裏の宇宙線シールドをはずして、お互いの顔が見えるようにしました。

『やはり、そうか』

 トラ船長が相手のヘルメットの中をのぞきこむと、そこにはトラ船長とおなじ顔をしたエイリアンがいました。

 トラ船長は握手のため右手を差し出すと、相手は左手を出してきて握手になりませんでした。トラ船長は少し困惑しました。

『あっ、そうか。二人が触れ合うと、爆発してお互い消えてしまうんだ』

二人ともあわてて手を引っ込めました。二人は向かい合って目を見つめました。その後、目を閉じて脳波でいろいろと話をしました。数分後、二人は別れてそれぞれのエアバイクのほうに戻って行きました。

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