第9話トラ船長と金の採掘権②~坑道のオオトカゲ

 トラ船長も採掘権を購入してG302に行ってみることにしました。惑星G302は乾燥して荒れ果てた星でした。あちこちに鉱山への小さな入り口があり、ところどころに宇宙船が砂に埋もれて放置されていました。

 鉱山事務所に入って、購入した採掘権を渡して指定された鉱山に行きました。トラ船長とボンタは、ある小さな坑道に入って行きました。しばらく狭い道を進んで行くと、小さな縦穴があり二人はつるされたロープをつたって下に降りていきました。その後横穴に入って行きました。

 トラ船長がライトで壁を照らすと、横穴の壁の一部が金色に輝きました。

「すごいな、全部金だ」

 二人は、放置されていたハンマーとつるはしで壁から金を掘り出すことにしました。しばらくすると、バシャバシャと縦穴の底のほうから水音が聞こえてきました。

「わあー、たすけてー」

「どうした、ボンタ」

 トラ船長がふりむくと、ボンタは金色の長い舌に巻かれて大きな口に取り込まれようとしていました。トラ船長はすばやくレーザー銃を取り出し、大きな舌にむかって照射しました。ボンタは地面に落ち、大きなトカゲのような頭はすぐに姿を消してしまいました。

 

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