第9話 マリーダ・クルス

 プルシリーズの12番目、プル・トゥエルブである。

 量産型キュベレイに魂を獲り込まれた少女が成人すると、こうなるのか…幸せではなかった、と思いたくない姉キャラに育った。

 戦いの中で、戦うために産まれて…戦場で散った強化人間。

 クィン・マンサのシルエットを持つMS『クシャトリヤ』を駆り、ビスト財団に囚われてからは『バンシィ』のコアとなる。

 オカルトガンダムシリーズはパイロットを選ぶようで選ばないNTに近しい存在さえ感知できれば起動して排他的に暴れるNT-DのキーとなるNT・強化人間であればいい。

 ハマーンのクレイジーウォー以降、奴隷、娼婦として生きていた彼女は養父となってくれたジンネマンに「お父さん」と優しく呼びかけた瞬間に…互いに引いていた一線が消えた…。

 幸せだったのだ…と信じられる散り際だった。


 アイスクリームを好む辺りはオリジナルのプルとの繋がり、それは微笑ましくも悲しいクローンの現実でした。

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