第二十六話『食事』

「そうね、それが簡単でいいかね〜。今日疲れちゃったしね〜」

と、言う、ヒカル。


切って焼くだけだからね。

そして、すごく美味しい。

それが焼き肉だ!!


「よっし!決まりね!タカシの転入祝いも兼ねて、焼き肉パーティーね!」

と、ニコは言った。


と、三人は調理場に向かった。


ここで、作って、教室に持って行って食べるらしい。

焼きながら食べるタイプの、焼き肉ではないみたいだった。

お皿に盛るタイプ、生姜焼きスタイルといえばいいのかな?


そして、皆が料理にとりかかる。

おどろいたことに、料理が苦手な人はいないらしく、全員がテキパキと動いていた。

ニコはキャラ的に『料理できませんキャラ』だと思っていたのだけど。


特に打ち合わせをしているわけでもないのに、三人とも、全員の動きを読んでテキパキと行動している、一人が、肉を切り、一人が味付けをして、一人が焼く。


焼いてる頃には、お皿が用意されていて、そこに順番にもりつけていく。

僕もなんとなく、言われた作業をやっていた、その指示もニコが空気を読んで、僕にしてくれた。


こういう、普段の作業から、戦闘時のコンビネーションを生み出しているのかもしれない。

と僕は感心していた。


「さて、できたね〜!教室までもっていこ〜!」

と一通りの料理がと盛り付けが終わり、ヒカルが言う。

はーい、とみんなが返事をして、教室へご飯を運んだ。

とても良い匂いが、手元からしてくる。


うん、おなかすいたし、おいしそう!


「さ、いただきましょう!」

と、教室の机に、料理を並べたあと、ごはんを食べる前の挨拶をヒカルがした。

机は、向きあって並べていた。

僕のとなりにニコが、前にリオンが、ニコの前にヒカルが座っている。


「じゃぁ、タカシくんの入学を祝ってかんぱい!お水だけど!」

とヒカルが言って、水の入ったコップを皆で軽くぶつけてチンと鳴らした。


「ありがとう!これからよろしく!」

と、歓迎してくれた皆に対してお礼を言った。


ヒカルたちのおかげで、なんとか住む所も確保出来て、この異世界でも、なんとか、暮らしていけるめどが立った。

運が良かったといえるだろう。


衣食住のすべてをなんとか、手に入れることが出来た。

これもみんなのおかげだった。


少しでも、皆に貢献したいな、と、思っていた。

僕ができるのは、『スキル合成 - シンセサイズ』を主体としたスキルバトルへの貢献だろう。


「修行さっそくやりたかったけど、夜になっちゃったし明日からにしよう!今日は二回もモンスターでたし、疲れちゃった!」

とニコが微笑んだ。


「うん、僕もそういえば、かなり疲れたかも・・・」

と言う。


その後その調子で雑談をして、食べ終わった。


「あー!食べた食べた!」

と言いながら、済んだ食事をかたす。


そして、僕は、与えてもらった、仮眠室。これからは僕の部屋になるところに連れて行ってもらった。

そのあと、彼女は自分の家に帰ると言って、部屋をでた。


そして、振り返って


「よし!明日から修行ね!」

とニコは微笑んだ。

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