第七話『炎弾 - ファイヤーバレット の性能』

「『スキル合成 - シンセサイズ』・・・そんなスキル聞いたことないわ。タカシ・・・一体何者なの?・・・いや何者でもいいわ!すごいわね・・・」

とニコが言った。


「ありがとう!」

僕は笑った。

素直にほめてもらったことは普通に嬉しかった。


「それはともかく、さすがに、ここでスキルを使うと家が燃えちゃうから、使っていい場所に行きましょう!」

とニコが言う。


そういえばそうだった。

さっき実は若干危なかった。

『二重炎拳 - フレイムパンチ』が思っていたよりも激しかったからだ。


「使って良い場所?」

そういう場所があるのか。


庭とかでやるのだろうか?


「私達の訓練場よ!」

とニコが言う。

そうか、彼女たちは自警団?警察?のような組織なのだった。


「私も『炎弾 - ファイヤーバレット』使ってみたいしね」

と目をキラキラ輝かせていた。


そうだ、彼女は、そのキャラクターに似合わない態度で僕にお願いしてもで『炎弾 - ファイヤーバレット』を手に入れたのだった。


「さて、ついたわ!」

と、言って脚を止めた。


そこは、グラウンド?のような場所だった。

そして、普段、そこにいるんだろうというような建物もある。


それは警察の建物というよりは、学校に近いような気がした。田舎の学校だ。少人数が通う感じの。


「ここなら、スキルたっぷり使っていいわよ!」

とニコは言った。


まず広いグラウンドと。

そして標的として使えるような木や岩が置いてある。

これを敵とみなして練習することが出来るようだ。


「そこの標的とかも、スキルの実験で、壊しちゃって大丈夫よ!」

「え?いいの?」

と僕は聞く。

こりを運んでくるのも結構たいへんだろうな、と思って

すこし遠慮しなきゃという気持ちがあったからだ。


「いいの!いいの!そのために作ったんだから!ここで遠慮して、本番で使えなかったら、なんにも意味ないんだから!」

とニコが言う。


「じゃぁ、私も早速使わせてもらうわね!」

と言いつつ、剣を抜いた。


彼女は剣士なのだった。

剣士で近距離攻撃メインだから、遠距離スキルが欲しいとのことだった。


右手に剣を握り左手をターゲットに向けて、スキルを発動した。


『炎弾 - ファイヤーバレット』


と彼女が発動させると。

炎の塊がターゲットである、岩に向かっていく。


「わ!出た出た!凄い!!凄いわよ!!タカシ!!」

と喜ぶニコ。

これでもかという美しい笑顔だった。

うん、上げてよかった。


「連射は出来ないのかしら!」

ともう一度左手を構えた。


『炎弾 - ファイヤーバレット』


そして、また炎の塊がターゲットである、岩に向かっていく。


その途中で「もう一回!」とニコが言って

『炎弾 - ファイヤーバレット』を発動しようとした。


しかし、キャンセルされたようだ。

「あ、やっぱり連射はできないのね。ある程度の時間置かないと撃つことができないんだわ」

彼女は『炎弾 - ファイヤーバレット』の特性を理解しはじめたようだ。


「なかなかおもしろいわね!」

と、ニコは笑った。

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