神になった者

神楽日和

第1話

「王女様っ!どこにいらっしゃいますかー!」

侍女の声が聞こえる。

「ここぉー!早く見つけてぇー」

「もぉー。あとで、女王さまから怒られるのは私なのですよ?早くこの令嬢服を着てください!」

侍女は焦っていた。あの王女には秘密があったからだ。ある秘密の部屋に入ると彼女以外の人間が秒で殺される。だから、早く王女を見つけなければならなかった。

「…はぁ…。疲れた…。どこですかぁー?」

「ばぁ!今日も見つけてくれなかったね」

金色の髪に緑の目。王女にふさわしいネグリジェ。

「ごめんなさい。我が主」

「良いんだよ。さあ、この服を着て行きましょ。パーティーに」

「!はいっ!」


あれから12年…。

「王女だ。忌まわしい王女。ああ、あれが来るなら来なければよかった」

どこからかそんな声が聞こえた。一体、私のどこが忌まわしいのか少女の頃から分からなかった。しかし、私は最近侍女に昔話をさせられなんとなく分かった。私は、神の呪われし者なのだ。



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