21、地下の物のはなし

 田幡たばたというひとの屋敷の庭で、育てていたの若い木が、突然に一本枯れ果てて葉を落としてしまったので、ふしぎに思い、しもべに木を掘り起こさせたところ、根元の近くにねずみのような耳の生えている小さな蛇が玉のようになって七八匹からみ合っていたのだといいます。


 蛇の大きさは三寸ほどで、地下から掘り起こしてみても動き出す様子はなく、からみ合ったままであったそうです。

 しもべはの木と共に打ち捨ててしまったというので、詳しいことはよくわからないはなしであったといいます。

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