第8話 運命の再会

「え、真由美じゃん!ビックリしたーーー!」

10年前よりスーツがしっくりくる、でも変わらない姿の祐也がいた。


「祐くん、なんでここに…?」

真由美もビックリしすぎて、どう話していいのか分からない。

「今日、友達の結婚式で。ここの結婚式場だったんだよ。真由美は?」

ほら、と引き出物の大きな紙袋を祐也は見せる。

「私、このオフィスビルで今働いてるんだ。さっき仕事終わって、今帰るところ。」


「そうなんだ!ほんと、久しぶりだなーー。あ、2次会まで時間あるし、ちょっとお茶でもしていく?」

懐かしくて、もっと話したくて真由美は思わず『うん!』と言いそうになったが、もうコウタを迎えに行かなくてはいけない。


「・・・あー、行きたいけど、今日はダメなんだ。ごめんね。」


「そうだよなー、いきなりごめん!じゃあLINE教えてよ。また都合合えば飲もうよ。」

そう言って、真由美は祐也と連絡先を交換した。

「じゃ、また連絡する!」と言って、祐也と別れた。


もう10年経つのに、あの甘酸っぱい恋を鮮明に思い出してしまった。

久しぶりの胸の高鳴りに戸惑った。

こんな気持ち、いつぶりだろうか。

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