ワンマンライブ!
2期生が入寮して1週間あまり。その間、実家通いを含む2期生は近所のスタジオで毎日のように厳しいレッスンを行っていた。
そして9月最初の日曜日、ツバキガールズのワンマンライブが都内某ライブハウスで行われた。俺が所属する青教学院野球部は前日の秋季都大会ブロック予選で勝利し、1回戦を突破。来週行われる都大会進出をかけた2回戦に進出した。俺は1番ショートで出場し、5打数3安打。そして、この日は予め1回戦の予備日に組み込まれていたため、一日部活が休みだった。そのため、俺はライブに行くことができた。
寮から最寄駅、そして電車で約30分。目的地のライブハウスに到着した。俺・優衣姉・優里はまず関係者入口に入り、ツバキガールズの楽屋に入る。入った時はリハーサル中だったが、1期生と2期生が揃って練習をしていた。
そして休憩時に各メンバーに挨拶をする。松永は、「優っち、久しぶり!やっぱり来てくれたんだ」と言ってくれた。その後、開演の少し前に席に移動した。席は関係者席。非常に見やすい席だ。
そして夕方5時、満員の観客の歓声とともに、ツバキガールズのライブがスタートした。
ライブは1期生のメドレーから始まった。最初のセンターは安達だ。続いて松永がセンターとなる。そして最後は麻衣さんがセンターだった。寮を出たメンバーとは、今でも頻繁に連絡を取る。俺は部活で忙しく、向こうも仕事で忙しいからなかなか会えないが。
メドレーが終わり、1期生はステージを後にする。そしてステージを後にする前に、麻衣さんの一声で2期生が登場した。ステージに上がった2期生15人。2期生はそれぞれ自己紹介をする。そして自己紹介が終わり、2期生だけでツバキガールズの歌を披露した。センターは内山と瀬尾だった。
2期生の歌が終わると、1期生が再び登場し、1期生と2期生が揃い踏みした。そしてツバキガールズ全員で歌を披露する。センターは松永。35人が歌い踊るパフォーマンスは圧巻だった。
そして最後に麻衣さんから発表があった。発表の内容は、
「ツバキガールズは12月に4枚目のシングルと初のアルバムが発売されます!シングル・アルバムは両方とも2期生が登場します。そして、ツバキガールズ3期生の募集が来月からスタートします!9月30日時点で満12歳から21歳の女性であれば募集できますので是非応募してください!」
だった。そして今度は、凛ちゃんと花音ちゃんがステージの表に立った。
「私、立石凛は今月末でツバキガールズを卒業します。卒業を決意したのは先月です。私自身これから高校受験を控えており、私にとって苦渋の決断でした。皆さんと過ごした1年間はとても幸せでした。私はこれで芸能界から離れますが、私のことは忘れないでください!」
とまず凛ちゃんが言う。そして、
「私、朝比奈花音は今月末でツバキガールズを卒業します。卒業に至る経緯は、来年高校受験があり、受験の準備をしたいという判断でした。私自身、このツバキガールズが大好きで卒業を決意するのはとても苦渋の決断でした。皆さんと過ごした1年間は絶対に忘れません。そして私は芸能界を引退しますが、私をどこかで見かけたら声をかけてください!」
と花音ちゃんが言った。
こうして初のワンマンライブは終わった。俺は寮に戻ると、優衣姉と優里とともに夕食を食べた。夕食後、俺は大浴場に入った。そして、大浴場から出た頃にメンバーが寮に戻ったようだ。夕食はもう済ませたというメンバーは俺と入れ違いで大浴場に入った。
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