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 お、なんだぁ。雪が止んできたなぁ。

 そうだ、おめぇさんは雪は好きかい? おらはなぁ、好きだ。特に美味くねぇけんど、雪が降った時はニンゲンがあんまり出て来ねぇからな。寒いのがちょっと嫌だけんど、食料を取りやすいからな。

 おめぇさんはどうだい? なんでぇまだお喋りしたくねぇのか? 少しは仲良くなれたと思ったんだけどなぁ。おめぇさんは本当にシャイだなぁ。

 まぁ、おらはピーチクパーチクうるせぇ女は嫌いだからなぁ。おめぇさんみてぇな静かな女が好きだぁ。余計な事はしゃべんねぇ、おらの言葉は聞いてくれるってぇ、最高の嫁じゃぁねぇかぁ。

 な、おめぇさん。おめぇさんはどうだい? おらみたいな男はどうだい? 嫌いかい? 

 なんだ? 何にも言わねぇってことは嫌いじゃぁねぇってことでいいんだな? そんなら、おらと一緒に来るかい? 

 はは、分かってる、分かってる。その表情は困っているんだな。無理におめぇさんと結ばれてぇ訳じゃねぇ。喋んなくても分かる。

 おめぇさんがおらの事を好きになったら、一緒になってくれ。

 お、お陽さんがでてきたな。おめぇさんと話してたら身体も温まったし、もうおらは行く事にするな。

 なんだ、なんだ。初めて表情を出したな。そんな顔して、おらと離れるのは寂しいのか?

 はは、そんでもだんまりなんだぁ。そんなところがいいんだ。

 おめぇさん、また会おうな。そんでニンジンを一緒に食べような。

 お? なんでぇ、しゃべんねぇのに手は振ってくれんのかい。あぁ、さよならだ。シャイなおめぇさん。

 それじゃぁ、またな。

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