第14話 8月22日。資質か愉しみか。
『傾奇者-KABUKIMONO-』の続きが書けないのでリハビリのつもりでこのエッセイを書いているが、そろそろハッキリする必要があるかもしれない。
何とか頭を捻って『傾奇者KABUKIMONO--』の執筆を再開し、完結まで書き切るか、執筆を諦め、もう少し自分自身で書きやすい物語りを執筆し始めるか。
既に僕の中では後者に傾いてきている。
構想しているのは、『LIVE FOR HUMAN』という自作ゲーム……中篇ほどのボリュームのRPGのノベライズだ。
実は、既にこの作品の外伝を随分前に投稿している。
だが、原作ゲーム=本編という認識で今までいたため、小説化したものは外伝のみなのだ。
小説のみ読みたいという方もいるだろうし(むしろ小説投稿サイトならそれが当たり前だが)、改めて自作ゲームを自分でメディアミックスさせて小説化することにある種の好奇心もある。
しかし、既に一度『散髪893』で筆を折り、さらに『傾奇者-KABUKIMONO-』でも筆を折ったとなれば……これは僕の中では大きな敗北感だ。自分の書きたい作品を書けない。それは自分にその資質が無い、と半ば認めるようなものだ。
ちなみに、筆を折りかけている『傾奇者-KABUKIMONO-』も元はジャンルや内容の質は異なるものの自作ゲームをノベライズしようとしたものだ。
ツイッターなどでアンケートを取ってみてはいるが、自分の好きに創作活動をしたくて書いているのなら、それは読者が何を欲しているかの一つの指針程度にしかならないだろう。問題は僕自身の意志だ。
だが、裏を返せば商業作家を目指すでもなく趣味の延長で作品を書いているのなら、書き切ることの責任だ何だと気にせずに好きな作品を好きなように、好きなタイミングで書くこともまあアリだろう。
その代わり、己に
それぐらいは腹に据える必要があるだろう。ほんの少数……されど確かに執筆活動を応援してくださる人の気持ちに背くことにもなるやもしれない。
幾つもの創作活動に二足、三足の草鞋を履いて遅々として完成まで至らない僕は、一つの作品を一歩一歩、確実に書いていける作家には決して及ばないだろう。敬う他ない。
それならば。
それならば、いっそ。
妙な気位やプライドは捨てて……ただただ自分の好きなように、好きなタイミングで、好きな作品を書くこと。
その愉しみのみを意識して創作すべきだろうか。
新作の候補に上げている『LIVE FOR HUMAN』は一本道の中篇RPGだ。『傾奇者-KABUKIMONO-』ほど混沌として掴み所が無いわけでもなく、ストーリー、キャラクター、世界観全て自分の中で明らかだ。
何れにせよ、僕は取り戻さなくてはならない。一日でも早く取り戻したい。
創作者としてのささやかな自信を。例え職業作家としての資質が微塵も無い、と自覚したとしてもだ。
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