この先の未来ヘ!!

@DNA

第1話 未来

君は、死について何かしら考えた事があるか?

俺はある。けど、その時はただただ死んで楽になることだけを考えてたのかもしれない。

もっとよく考えるべきだった。今より辛く苦しい未来が待ってるかもしれないことを......

いってく

『死ね』『クズ』『バカ』そんな素敵な言葉たちが不規則に並んでいる僕の机を綺麗にして俺の糞みたいな一日が始まる。

手始めに 文房具を壊された。

今日壊されたのは、ばあちゃんが入学祝いに買ってくれた知る人ぞ知る著名な高級万年筆だ。

「どんなに辛いことがあっても逃げずに立ち向かうんよ」ってばあちゃん言ってたな……。

掃除中、上からバケツに入った水をぶちまけられた。

冷たいうえに臭い。制服が泥水だらけになった俺に追い討ちをかけるかのように青いバケツが『ガツン』と俺の頭上に降ってくる。

一体この制服何回クリーニングに出したんだろう……。

最後のチャイムがなってやっと帰れると思ったのもつかの間。

放課後に人目に着かない所に連れていかれてボコボコにされる。

ベタだけどこれが一番きつい。

アイツら親や先生にばれないように腹ばっかり狙ってくる。

けど、そんなこと訴えても親も教師も誰も助けてはくれなかったな……。

そんな日常ももうこれで50日目の記念日になった。

今日、俺はそんな自分にプレゼントをあげることにした。

まずは、ついさっき買ったロープを買い物袋から取り出して天井に吊り下げる。

そして、椅子の上に乗っかった。

「これで、少しは楽になれるよ」

と自分に言い聞かせながら

僕は乗っていた椅子を勢いよく『ガタン』と蹴飛ばした。

「 これで、ようやく……」

これが俺が貰う最後のプレゼント。

意識が遠ざかっていくのがわかる。けど、不思議と苦しくはなかった。

俺の命の灯がゆっくりと消えていった。

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