第313話 クロさん毛虫に慄く

 ポカポカとした春の陽気、クロさん庭の桜の木を眺めている。

『ニート…外に出てみようかな?』

 窓をカリカリと引っ掻くクロさん。

 窓を開けると、ノソノソっと外へ出て行く…


 なんか木の根元でピタッと立ち止まり、毛が逆立つクロさん。

 しばらくジーッと根元を眺めていたクロさん。

 クルッと回れ右、全力で帰ってきた。

「なにがあったのか…」


 桜の木の下へ行くと毛虫がワチャワチャと固まっている。

「気持ちワル…」


 クロさん…こういうのダメらしい。

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