第201話 ブラッシングの季節

『ニート、待ってたよ…ブラッシングだ!!』

 クロさんが、フローリングでゴロンと寝転び、ひと鳴き。


 梅雨に入り、季節の変わり目、クロさんのブラッシング無限ループの時期である。

『よし、右からだ』

『次は左…尻尾は優しくだ』

『痛いぞ!!』

 気に入らないと僕の足を噛む。


「ウナー!!」

 大きくひと鳴きしてソファに戻って横になる。

 仕上げはコロコロで、ひと撫でする。


『また明日だニート』


「バーバー桜雪、御利用ありがとうございます」

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