第108話 ハサミってくらいだから

 チョビさん、廊下でハサミムシを見つけた。

 じっと見つめる。

『ニート…コレなんだろう?』

「チョビさん…それは地味に挟んできますよ…ハサミムシってくらいだから」

 チョンッと前足で突いてみる。

 ハサミムシが尻尾を持ち上げてチョビさんを威嚇する。

『ニート…なんか怒ってるような気がするよ』

「チョビさんが構うからだよ…」

 ジトーッと見つめて、顔を前に突き出す。

「あっ…」

『ニート…なんかぶら下がったよ…』

 ハサミムシがチョビさんのヒゲにぶら下がる。

「チョビさん…遊ぶ気が無いなら外へ逃がしてあげたらどうだろう」

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