第105話 チョビさんの友達

 ガラスの向こうにノラ猫がいる。

 毎年、冬になるとやってくる猫だと思う。

 元気だったんだな~。

 今年も家の周りで冬を越すのだろう。


 ガラスを挟んで、何やら鳴きあう、ノラとチョビさん。

 何を話しているのやら…。

 僕の足元でニャー、ニャー鳴いて擦り寄ってくるチョビさん。

 とりあえず、ダンボールに、いらないタオルを入れて風の当たらない場所へ置く。

 お皿にカリカリを入れて。


 傷だらけの身体…ノラ猫には厳しい季節。


 生きるって、難しい。

 僕は…キミほど強くない…そっと傷に触れてみた。

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