第72話 チーカマを見つける

 逢えないけど…彼女に『カニカマ』を買ってアパートの玄関に置いておいた。

 最近ハマっているのだそうだ。


 チョビさんにチーカマを買った。

 クロさんも食べるだろう…。


 帰ると、クロさんが玄関で寝ていた。

「ウニャ…」

 起こすなよと言わんばかりに僕をジロッと睨む。

 冷蔵庫の中にドリンクを入れているとトタタタタタ…チョビさんが上がってくる。

『ニート、おぉ~チーカマ』

 袋の中に顔を突っ込んで引っ張り出す。

 クロさんもノソッとやってきたので、紙皿にチーカマを小さくちぎって差し出す。


 なぜなのか…皿のチーカマより、僕の指を舐めるのは…。

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