The Evil Castle 8

 

   3

 

「……どう思う?」

 噎せ返る様な血の臭いが渦巻くホテルのロビーで、アルカードはかたわらにたたずむエルウッドに声をかけた。

「いくらなんでも、これはあからさますぎる気がするんだが」 柱に壁にへばりついた腸の切れ端を見ながら、エルウッドがそんなことを答えてくる。彼はカウンターの上にうつ伏せに倒れ込んだ受付の従業員の亡骸を見遣り、

「これは吸血鬼の仕業じゃないな」

 その言葉に、アルカードはかぶりを振った。返事は返さないまま、周囲を観察する――遺体はカウンターにいる者のほかにロビーだけで三十二体、ひとりとしてカウント出来る程度に原形をとどめている者だけで数えた結果だが。

 通常では考えられないほどの数だった――吸血鬼などの魔物、もしくは魔術師の様な連中によるものの中では、前代未聞といってもいい様な過去最大規模の事件だ。

 場所は、東京都千代田区――それも世界的に名の知れた一流のホテル。

 日本で唯一『Institutional Investor(インスティテューショナル・インベスタ)』誌(※)のホテルランキングにノミネートされた、『御三家』と呼ばれるホテルのひとつ。ローマ法王庁大使館の目と鼻の先、各国の著名人もたびたび利用する高級ホテルが、今回の事件の現場だった。

 今頃表には報道陣がひしめいていることだろう――なにしろ確認出来ているだけで七百人以上が宿泊し、隣接する別館も含めれば部屋数は千を超える。日本を代表するナショナルホテルが、その宿泊客と従業員の大半を巻き込んだ大量殺戮事件の現場になっているのだ。悪質な取材を好むマスコミは、今頃大喜びだろう。

 大使館と警察の情報操作によって、この事件はテロだという扱いになっている――今頃有名なテロ組織の名を騙った犯行声明が、新聞各社に届いているはずだ。

「ああ、吸血鬼じゃない――吸血鬼の殺し方じゃない」 アルカードはやや間を置いてそう返事をしてから、受付カウンターの上に突っ伏した従業員の亡骸から視線をはずして足元へと目を向けた。

 ノーメックス難燃繊維製のアサルトスーツに抗弾被覆、ヘルメットとヘッケラー・アンド・コッホMP5サブマシンガンで武装したSAT隊員だ。

 胸から血を流し、一撃で斃されている――アルカードはかがみこんで足元に倒れたSAT隊員のMP5を拾い上げた。

 弾倉を抜き取ってみると、重さから判断する限り三十発もしくは二十九発が装填されているのがわかった。つまりフル装弾の状態だ。弾頭の重量で多少重さが変わるから正確な判断は出来ないが、とにかくそれくらいの重量だ。

 普段使っている自分のMP5であれば弾倉の重さで装填された残弾数を正確に言い当てられるのだが、自前でない弾薬ではそうもいかない。

 アルカードはSAT隊員の遺品になってしまったMP5サブマシンガンのコッキングレバーを軽く引いて排莢口を覗き込み、弾薬が装填されていることを確認した。排莢口の隙間から、弾頭がついたままになった弾薬が覗いている。フラッシュ・ハイダーに指先を這わせてみるが、拳を鎧う手甲の掌側になった革手袋には汚れはまるでつかなかった。

「一発も発射されてない」 アルカードのつぶやきに、エルウッドがこちらに視線を向ける。アルカードは近くの柱に視線を向けて、

侵入エントリー直後にいきなり攻撃されたらしいな」

 ドアの蝶番を吹き飛ばすためのものだろう、ショットガンを装備したSAT隊員が柱の陰に倒れ伏している。侵入直後にいきなり攻撃されて散開し、掩蔽物の陰に隠れたところを殺られたらしい。

 小さく息を吐くと、吐き出した息が冷たく凍りついた。ロビーの空気は冷たく凍えており、ひどく肌寒い。この数時間、このホテルは東京都の指示を受けた東京電力側からの操作で送電が止められていたのだ。事件を起こしたのが人間のテロリストであるとする、その時点での判断に基づいての指示だったわけだが――

 十五時間前、110番に通報が入った。

 電話を受けた警察職員によると聞こえるのは悲鳴ばかりで相手は名乗りもしなかったが、警察側が逆探知を始めるよりも早く続けて押されたものらしい警報ボタンによる自動通報が入ったことでこのホテルが通報元であることが判明した。

 その時点では、警察はこれが通常の人間による――日本警察史上はじめての大規模なホテル占拠事件であると考えており、周辺道路を警察による非常封鎖で固め、SATによる偵察部隊を投入した。

 しかしSAT部隊からの通信は途絶え、そのあとしばらくしてから頭部を齧り取られた死体が上階層の窓から投げ落とされたために、これが通常のテロ事件ではないことが判明した。

 相手が明らかに人間ではないと判断されたことから、警察庁と日本政府は在東京ローマ法王庁大使館に『吸血鬼狩り』ヴィルトール・ドラゴス教師の派遣を要請し――折悪く別件で日本を離れていたアルカードとライル・エルウッドが至急呼び戻されて日本に到着したのが一時間前のことである。

 敵は吸血鬼ではない――それは間違い無い。

 受付カウンターの女性従業員の遺体は頭部を齧り取られて殺されており、死体の首には吸血痕が無い。吸血自体は首以外の場所から行われることもあるので、首に吸血痕が無いこと自体は殺戮者が吸血鬼でないことの根拠にはならない――が、吸血鬼にとって獲物を即死させることによって得られるメリットはなにも無い。

 玄関から逃げようとしたのだろう、外国人女性が玄関の手前でうつぶせに倒れている――やはり頭部の損壊が致命傷になっており、ほかに目立つ傷も無い。背後から押し倒されて押さえつけられた状態で後頭部を齧られたのだろう、頭蓋骨が砕けて脳髄が露出している。首から下には、特に損傷は見られなかった。

 吸血鬼であれば、血を吸って殺す――吸血鬼の殺人は吸血が目的であり、人を殺すことそのものが目的ではないからだ。そのあとで遺体をどう扱うかはわからないが、とにかく最初にやることは吸血だ。

 だがこの傷跡。まるで巨大な獣に喰いちぎられたかの様に、一口で頭蓋が半分齧り取られている。吸血鬼化に伴って顎の力もかなり強くなるが、しょせん犬歯を除いては人間の歯と同じ様な形状なので、頭蓋骨の様な硬い骨を噛み砕くのはまず無理だ――相当高位の吸血鬼であればともかく、そこらの噛まれ者ダンパイア程度の吸血鬼では骨格や歯の強度そのものは人間の状態からさほど変わらない。つまり、吸血鬼であっても人間の頭蓋骨を噛み砕くのは無理なのだ――そもそも人間の頭部の構造では、成人した人間の頭蓋骨を一口で半分喰いちぎれるほど顎が開かないだろう。

「これもあの女の仕業かな」

「わからん」 エルウッドの言葉に、アルカードはかぶりを振った。

「あの薄汚いあばずれ女の仕業にしては、派手すぎる気がするが――人間が警戒すれば、それだけ手下の狩り場が減る。吸血鬼にとって最高の狩りの仕方は人間に紛れ込んで獲物を連れ出し、人気の無いところで殺してそこで死体を処理することだ――吸血鬼を配下に擁する以上、こんな派手で見境の無い殺しは害にしかならんよ。あとあと動きにくくなるからな」

「だよなぁ……」

 エルウッドが足を踏み出すと、夥しい量の血液でぐっしょりと濡れた絨毯がぐちゃりと音を立てた。その音に顔を顰めながら、腰元の超小型無線機の送信ボタンを押し込む。

「――神田セバ、アルカードだ。聞こえてるか?」

 送信ボタンから手を離して、返事を待つ――短い空電雑音ヒスノイズのあと、イヤホンから応答が聞こえてきた。

「神田です、ドラゴス師。感度は良好。特命全権大使閣下、ならびに警視総監がここに同席していらっしゃいます。ホテルの様子はどうですか?」

「酷い有様だ――俺の知る限り、衆目に晒された中で過去最大規模の事件だな。ロビーに入ったところだが、全滅だ。三十二人死んでる――ロビーの数えられる死体だけでな。ばらばらにされて死んでる死体も含めれば、五十を下らないだろう。偵察に入ったSAT隊員も、ここにいる――どうやら侵入エントリー直後に発見されて殺られた様だ。外部の様子は?」

「マスコミが詰めかけていますね――都心の真ん中での出来事ですし、ホテル宿泊客の死体が地上に落下したこともあって、すでに近隣に知れ渡ってしまっています。ただ――はい? ドラゴス師、少々お待ちください――大使閣下に代わります」

 ほどなく送信機を手渡すときの遣り取りのあと、涼やかな青年の声から低く落ち着いた初老の男性の声に変わった。

「ヴィルトール教師、私だ――久しぶりだな」

 聞き覚えのある駐日ヴァチカン大使の声に、アルカードは目を細めた。

「お久しぶりです、閣下。いつぞや近接警護を務めさせていただいて以来ですな」

「ああ、君にはとても世話になったな、感謝しているよ――これがなんでもないただの世間話が出来る状況だったなら、また君とチェスを打ちたいところだが、残念ながらそうもいかない様だな。早く吸血鬼アルカードと聖堂騎士団の共闘関係を公式のものにして、誰憚る事無くチェスの相手を願える様になりたいものだよ――ところで、内部の様子は聞いていたが、相当酷いのか?」

「私もその状況でないのが残念です、閣下。酷いという形容も憚られる様な有様ですね――こうして見回しただけでも、三十人以上が死んでいる。そちらに警視総監もおいでとのことですが――」

「ああ、ここにいる。代わるかね?」

 大使の言葉に、アルカードは首を振った。

「結構です、閣下。それには及びません。代わりにひとつ伝言をお願いしたい」

「言ってくれ――スピーカーで警視総監にも聞こえている」

「では、ホテルから脱出した生存者をマスコミに接触させない様に徹底を。それと身体検査を確実に――今のところ吸血痕のある遺体は見つかっていませんが、現時点でここに吸血鬼がいる可能性は否定出来ません。もし噛み跡のある人間がいたら、鎮静剤を投与して拘束してください。生きている状態からいきなり吸血鬼になるケースは聞いたことがありませんが、可能性はゼロとは言えませんので」

「わかった。ほかには?」

「ホテルの建物は、すでにエルウッドが結界で封鎖しています――報道陣が不用意に入り込む可能性は低いですが、それでも体質によっては結界をすり抜けることがありますので、封鎖している警官には十全の注意を促してください」

「ほかには?」

「当面はありません。またなにかお願いする事柄があれば、無線で呼び出します」

「そうしてくれ、ヴィルトール教師――そう、それとひとつ聞いてもいいかね?」 交信を打ち切ろうとしたときに声をかけられ、アルカードは一瞬間を空けてから、

「どうぞ」

「君は、この件に関する敵の狙いはなんだと思う?」

デコイ、でしょうね――吸血鬼に限った話ではないですが、世の中の裏側にいたい連中は事を荒立てるのを嫌がるものです。それが実験台の調達であれ餌の調達であれ、次回からの狩りをしにくくなりますから。それがわざわざここまで派手な事件を起こすということは、間違い無く囮でしょう――監視の目をここに引きつけて自分は逃げ出すか、息をひそめるか。いずれにせよ、そういった行動に出る可能性は予想していましたが、ここまで派手にやるとは予想していませんでした」

「つまり、君らの今の獲物が用意した手駒だということだね?」

「はい。仮想制御意識エミュレーターを植えつけられている可能性も否定出来ませんし、人数も不明ですが、おそらくは」

「失礼」 落ち着いた穏やかな声が、会話に割り込んでくる。

「どなたですか?」 アルカードが尋ねると、ヴァチカン大使が説明してきた。

「セニョール・伊東。警視総監だ。最近着任されたばかりでな、まだ引き合わせる算段がついていなかった」

「ああ、そうなんですか。それは失礼いたしました――ヴァチカン聖堂騎士団の教師を務めております、アルカード・ドラゴスと申します。本任務においては、よろしくお力添え願います」

「大使、先ほど彼をヴィルトールと呼んでおられませんでしたか?」 無線機の送信ボタンを押したまましゃべっているのだろう、伊東の質問が向こう側から聞こえてきたので、彼は代わりに返事をした。

「私の本名です。聖堂騎士団における役職名でもあります――どちらでも呼びやすいほうでお呼びください」

 アルカードはそう言ってから、話を戻そうと試みた。

「ところで、なにをおっしゃりたかったんですか?」

「ああ、そうでした」 伊東警視総監は一瞬間を置いてから、

「エミュレーターとはなんなのか、説明していただけますか?」

「エミュレーター――魔術の用語のひとつで、そうですな、日本語に直すと仮想制御意識とでもなるでしょうか。魔術師が魔術の素養のある人間の脳に魔術の構成式を焼きつけることで、短時間ながら疑似的な魔術師に仕立て上げる技術です。どの程度の時間魔術師でいられるかは被術者の記憶力に依存しますが、基本的には魔術の応用力にも欠けますし、訓練を受けていないので自分で術式を複合したり開発したりといったことは出来ません」

 そう答えてから、アルカードはちょっと考えた。

 仮想制御意識エミュレーターは、しばしばカセットテープに例えられる――カセットテープが再生と停止、音量の調整とテープの交換しか出来ない様に、仮想制御意識エミュレーターで脳に書き込まれた魔術を発動させる際に使用する術式の選択と出力調整しか出来ないからだ。

 異なる複数の魔術式を複合して望んだ効果を作り出す、複合合成術式など望むべくも無い。

「私やエルウッドにとっては脅威にはなりませんが、もちろん一般人にとっては十分な脅威になるでしょう」 そう締め括ると、伊東が謝辞を伝えてきた。

「説明ありがとうございます――先ほどおっしゃられたことについては、現場の警官に徹底させますので」

「よろしくお願いします」

 そう返事をしたところで、大使が再び会話に入ってきた。

「時間を取らせてすまなかった。一刻も早く索敵にかかってもらいたい。君たちふたりの武運を祈っている。なんとか生存者をひとりでも多く助け出してくれ」

「心掛けます。では」

 いったん交信を終了してから、アルカードは視界から消えていたエルウッドを探して視線をめぐらせた。

 角柱状の柱にもたれかかる様にして倒れた幼い少女の亡骸のかたわらに、エルウッドがかがみこんでいる。よほどの恐怖を味わったのか、その死相は涙と鼻水で汚れ、名状しがたい激痛に歪んでいる――遺体の状態を検分するまでもなく、その少女が生きたまま喰い散らかされたのだということはすぐにわかった。

 乾ききっていない出血の痕跡を残したまま事切れているその少女の、開いたままの瞼をそっと手で閉じてから、エルウッドが立ち上がる。

「この子は――俺たちがもっと早く来てれば、死なずに済んだのかな」

「よせ、ライル――考えたところで意味は無いさ。俺たちがしてやれるのは、彼らと同じ目に遭う人間をひとりでも減らすことだけだ」

「否――わかってるよ」 かすれた声でそう答えて、エルウッドは手にした長槍の穂先を包む布を引き剥がした。

「行こう」 背筋の寒くなる様な声でそう告げて、エルウッドは足を踏み出した。

「ああ」 小さくうなずいて、アルカードは右手に意識を集中した――握り込んだ指の隙間から傷も無いのに赤黒い血がしたたり落ち――指を緩めた手の中に構築された形骸の中に流れ込んだ次の瞬間、彼が殺した人々の絶叫とともに苦痛と恐怖で織られた霊体武装が姿を現す。

「どこから始める?」

「一階から順に索敵していこう」 そう返事をして、アルカードは周囲を手で示した。

「だがまずは、ここの死体を調べる――全部の死体の状態を確認しろ。手の内を知っておくのは必要だ」 そう告げてからアルカードは陰鬱な気分でかがみこみ、足元のSAT隊員の遺体を調べ始めた。

 胸部に一撃――うつぶせに押し倒された状態で背中から攻撃されたのだろう、遺体を動かしてみると床になにか突き刺さった跡があった。

 傷は全部で四つ――抗弾被服のトラウマ・パッド越しに心臓を貫かれて即死している。

 傷口を見れば、どういった武器で攻撃されたのかはすぐにわかった。おそらく鋭い鈎爪の様なものだ――だがそれだけでなくそれ自体が高温で発熱しているらしく、抗弾被服のナイロンの生地の傷口周りが熔け、ノーメックス製の黒い戦闘服B D Uの生地は焦げている。

 一方で抗弾被服に仕込まれたセラミック製のトラウマ・パッドには、熔けたりといった熱の痕跡が無い――すなわちこの攻撃には、セラミック製のトラウマ・パッドに熱による損傷を与えるほどの威力は無い。

 隊員の胸部の傷口は焼けただれており、それが焼灼――傷口に焼き鏝を当てるなどして、蛋白質の熱凝固作用によって止血する止血法――の役目を果たしたのだろう、傷口周りの肉からの出血は無い。出血は心臓に開いた穴から噴き出したものだった。心臓をじかに貫かれたために、即座に絶命したのだろう。

 だがトラウマ・パッドの仕込まれたケヴラーの抗弾被服を貫いて、その下の人間の体どころか床までぶち抜く威力の攻撃か――

 胸中でつぶやいて、アルカードは立ち上がった。近くの柱の陰で倒れ伏した、別のSAT隊員のそばに歩み寄る。

 こちらはヘルメットに小さな穴が穿たれており、それが頭部を貫いたことが致命傷になっているらしい。柱に視線を向けると、ちょうどしゃがみこんだ状態の頭くらいの位置にヘルメットに開いているものと同じくらいの直径の穴が穿たれているのがわかった。柱に穿たれた穴は完全に貫通しており、攻撃者が柱の陰に隠れたSAT隊員を柱ごと頭部を貫いて斃したことを示唆している。

「……」

 無言のまま立ち上がって、アルカードは別の遺体を検分するために歩き出した。


※……

 『インスティテューショナル・インベスタ』とは機関投資家の意で、ここでは世界的に著名な米国の金融専門誌を指しています。

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