亜人による亜人の為の異世界放浪記
水無月 獅堂
第1話プロローグ
チッチッチッ・・・ポーーン・・・「午前0時をお知らせ致します。」・・・
スマホから、音声が流れ続ける。俺は、寝ぼけながらも、スマホの通話終了ボタンを押して、ポケットに乱暴にスマホを突っ込み大きく伸びをする・・・
同日 0時17分
本日作業分を保存し、PCの電源を落とし、戸締りを確認する。
事務所の入口に立ち、ドアノブに手を掛けようとして張り紙に目がいく。
『製作図納期 17日午前厳守!』
糞ったれ!間に合うもんかよ!と悪態を吐きながら、事務所の鍵を閉めながら家路
を急ぐ。
コンビニにでも寄ってビールでも買って帰るかね・・・。コンビニ手前の信号で信号待ちをしていると、対面の信号に、女の子と犬が信号待ちしていた。
「この時間に、散歩?やばくないか?・・・」
対面の信号に女の子と犬がいる風景・・・普通なら違和感がない風景。だが俺には
その風景には違和感を感じていた。説明が難しいが、女の子と犬が、この世界にとって異物そのものな感じがした。
同日 0時32分 審判の刻
俺は、足の震えを抑えながら、一歩、一歩少女に近づいていく。
少女とすれ違いホッと安堵のため息を吐き、後ろを振り向く。
少女は、俺を見つめ続けていた・・・瞳からはなにを考えているのかわからない。
「汝の魂・・・アマトの羽より軽きものなり・・・汝・・・我に変わりて使命を果たせ・・・」
頭の中に突然声が響き、俺の意識は途切れた・・・
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