第54話  anoneを観て

 私は広瀬すずさんのファンです。その広瀬すずさんが主役であるテレビドラマのanone が本日から始まりました。


 ドラマ自体は過去と現在が、また複数の登場人物のシーンが、複雑に交錯するミステリアスなとても見ごたえのある素晴らしいドラマだったと思います。


 ボーイッシュな広瀬すずさんも魅力的でした。今までのはっちゃけたキャラではなく、どこか陰のある神秘的な役柄を上手くこなしていました。役者としての新たな境地に達っしたのかも知れません。


 タイトルのanone も田中祐子さんの役名である林田亜乃音からきているらしいのですが、その意味するところは現在のところはまだ謎になっていて、これからの展開に期待が持てます。


 それはそれとして現在のドラマや映画、アニメや漫画、果ては小説に到るまで、現実とは遠く離れた到底普通ではあり得ないだろうという設定が主流というか、ほぼそれしかないという状況になっているのではないでしょうか? (例えば異世界、異次元、未来、過去、SF、あやかし、妖精、魔王、勇者、モンスター等)


 anone は現実社会が舞台となっていて、上記の設定とは少し違ってはいるのですが、それでもある意味現実的にはあり得ない設定だと思ってしまいます。


 勿論それがいけないということではありません。そういうのも珠にはあっても良いのですが、現実はそうでないものを探す方が難しい状況になっているということに疑問を感じているのです。(多分十数年前から)


 全てが同じ傾向に偏るのは果たして良いことなのでしょうか?


 そういう現状に私は一石を投じてみようと思いました。


 そこで私は、敢えて現実的にあっても可笑しくないということにこだわることにいたしました。

 そうすることで、そこで語られる突飛な夢や希望も、少しは現実的なものとして共感を得られるのではないかと思ったからです。


 それが「私を小説家に連れてって」であり「トムズキャットストーリー」です。両方とも非現実的なことは可能な限り排除しながらも、夢や希望は大きく展開するように心掛けました。


 この二作品について、一度そういう目で読んで頂ければと拙に願っています。 

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