第5話『その日の黒峰』
その日の男子サッカー部は西校で練習試合だった。
結果は惨敗、はは・・・西校は強いエースがいるから仕方ないよなぁ・・・
ふと横のテニスコートが目に入る。
「お、あれはたしか・・・同じクラスの・・・黒峰・・・だったか・・・」
ほぼ冷やかし目的で試合をのぞきに行く。
へぇ・・・予選の決勝戦なんだな・・・
おおぉ・・・
周囲がどよめく・・・
ゆるく落ちるボールに黒峰がダイビングキャッチで飛びついた・・・
あいつコートの土で泥だらけじゃんか、はは・・・みっともない
試合は続く。
相手のスマッシュ・・・これはもう駄目だろ・・・
おお・・・取りやがった
・・・!!
・・・!!!!
・・・うぉおおおやっべ
・・・・・そこだーいけっけえええええ
$$$
翌日、
黒峰は机に伏していた。
男子サッカー部の数名が黒峰に駆け寄る。
「黒峰ッ・・・お前・・・昨日の試合見たぜ・・・おま・・・おま・・・テニス弱いって言ってたのに強ぇえじゃんかよー」
「・・・ああ・・そう」
黒峰の表情は堅いままだった。
そういうのもクールでカッコいいな、おい
その賞賛は嬉しいものだが・・・
(痛い、痛い、痛い)
それ以上に筋肉痛でそれどころではない黒峰だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます