かばんちゃんがR-18な本を見せられることになる話。

imi

第1話

 [これは、かばんちゃん一行がジャパリ図書館をあとにした、その後のできごと]


「博士、本棚の裏から興味深い本を見つけたのです」

「ほう、はたしてそれはどんな本なのですか?」

「どんな本か、ですか。それはその……、今まで見たどの本にも使われていない文字ばかりだったので、詳しくは分からないのです」

「詳しくは分からない、です? どれ、とりあえず、私に見せてみるのです」

「はい、これです」

「……ふむふむ。たしかにこの本は、他の本とは見た目も厚さも触り心地も違うようなのです」

「はい。他の本に比べて色がいっぱいですし、薄く、ツルツルしてます。博士、それよりも重要なのは中身の方です」

「中身、です? どれどれ…………こ、これは……」

「はい。色々な物を持ったり使ったりしていることから推測すると、おそらく、それに描かれているのはカバンと同じ、ヒトです。しかし、どのヒトもフレンズのようなガラもなにもないのです。全身が顔と同じ色なのです」

「そうですね、助手。皆、かばんと同じヒトなのにカバンのような特徴がないのです。…………これ、本当に描いてあるのはヒト、なのです?」

「博士にそう言われると、自信はないです」

「…………」

「…………」

「まあ、とりあえず、です。詳しくは、今度、かばんが料理を作りにここに来た時に訊いてみるのです。同じヒトならなにか知っているかもしれないのです」

「はい、そうですね。我々が知らない事も、かばんならなにか知っているかもしれないのです」


 こうして、かばんちゃんがいない場所で、誰かがパーク内に持ち込んだR18な本をかばんちゃんが見せられる事が決定した。

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