05:そらの感想

空は青色だ。

それ以上でも、それ以下でもないと私は思っている。


見方でも、変わるかもしれない。

雲が掛かっていれば、それは白になるかもしれない。

夜になれば、色は黒だ。


しかし、考えて欲しい。

それは条件が重なり、変わってしまったからだと。


空とは本来空気上の窒素が幾何方向からの化学反応で水色を作り出している。

結果論の話はしていないのだ。



人の心もそうだ。と信じている。

本来は水色。

透き通ったような、その先もずっとつきとおるいろなのではないか?





私は変わってしまった。

時代の波に紛れ、ただただ上の人間の言うことを聞いてきた。


何かを変えることなく、何かに抗うことなく、私自身を否定する時もたたあった。



夢の国などあるのだろうか?

どこに、私自身というものが落ちているのだろうか。


わからない。



私の空は幾何度も塗りつぶしては書き直され、遂には何色にもならないままこの歳になっていた。




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