ちょっと今から異世界とんでくる。

@Regiald

序章

 天界を統べる神が一柱、今日も終わらぬ仕事と格闘していた。


 ある一室にて響く音…ガリガリと連続で書き続ける音だ。


 腰まである金の髪を後ろで束ね、キラリと輝く瞳はワインレッドの色かと思えばライトブルーへと光の加減により色々な色に変わる不思議な瞳をもった神……名は高神琉呀こうがみりゅうがだ。


 彼は山積みとなっている書類を素早く片付けていくがなかなか減らない…本来ならば終わりを統べる神がやるべき仕事なのだが、今は始まりを統べる神と共に別の仕事へと行っている。


 一人、終わらぬ仕事と戦い…疲れはてた脳が琉呀を壊した。


 カチャリとペンを置き、ガタリと立ち上がった琉呀は叫んだ。


「そうだ!異世界へとぼう!!」


 その瞬間、彼はふっと消えた…置き手紙を残して。

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