なぜクソみたいな上司が生まれてしまうのか
話は戻る。原始人をいつまでも憎んでも仕方がない。
普通会社に入ったら、なかなか辞めるという決断には至れないと思う。
(これは会社を辞めた僕が凄いだろ〜とかそうゆうことじゃない。先のことを何も考えていないだけだ。そのおかげで、現在はコンビニ店員、部屋にテレビも電子レンジもない。納得はしてるからいいけど。)
中々辞めれない状況の中で、適応するには自分が鈍くなるしかない。
新卒1年目がきついと言われるのは、「まとも」だからなのではないか。
慣れてくるというのは、自分の中のアンテナの電波を1本ずつ減らしていということなのではないだろうか。
話は少しずれて、皆さんの身の回りにもいる、「クソみたいな上司」は、最初から「クソみたいな新卒」だったとは僕には思えない。
麻痺をしないと継続できない「労働」に触れる前だからだ。会社に入るまで現代の大学生と変わらず、楽しいキャンパスをライフを送る無垢な少年、少女だったはずだ。
敵意と親近感は表裏一体らしい。
人間には「反動形成」というものがあり、受け入れ難い感情に対して、その反対の感情を意識的に支持することによって無意識の防衛をおこなう。
「反動形成」が如実に出た事件がある。ストックホルムで起きた銀行強盗事件では、数人の銀行員が人質として6日間銀行の金庫に監禁された、犠牲者たちが次第に犯人の協力者として、外部からの救助を拒絶する振る舞いをしはじめたのだ。事態が収まったとき、犠牲者は犯人をかばったらしい。
同じことが会社でも言える気がした。数人の新卒が人質として定年退職まで会社に監禁された、新卒たちが次第に会社の協力者として、外部からの救助(友人からの、会社やめたほうがいいんじゃね?)を拒絶する振る舞いをしはじめたのだ。
「無垢な新卒」がいつの間にか、新卒の頃嫌がっていた「濁ったベテラン」みたいになってしまうのは、自分を守るために(働き続けるために)、自分を脅かす会社の考えたをなぞったり、属性を装ったり、攻撃性を真似たりすることによって、脅かされる側から、脅かす側にいつの日か変わってしまうからではないだろうか。
っていう考えが生まれてしまったせいで、僕は全員がモンスターにも見えたし自分もそうなることが容易に想像できた。
1番きつかったのが、食堂でご飯を食べる時。
モンスター達が「さらに働くため」という同一の目的で同じようなご飯を、同じ時間に食べているのが気持ち悪かった。
皆、原始人が作った、箸やフォークでイノシシを食べているように思えた。
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