基本的に善良な人たち

復讐の仕方

基本的に善良な人がいる

私たちのことをよく見ていて

褒めてくれる

時たま、叱るときはあるけれど

それは互いの信頼関係によって帳消しにされる

ただ、それはそうなるには

対価を支払わなければならない

その人たちに従うことだ

きっとそう望む

いい子であってほしいと

それは裏を返せば、反抗してほしくない

私たちの愛しい雛鳥でいてほしい

私たちは彼らの嘴から

色々なものを奪われていく

本当は愛を与えるはずだった固い嘴から

様々なものを削がれていく

それは希望かもしれないし

夢かもしれない

未来の私たちの生き方かもしれない

そんなのはもうやめたい

ならば、彼らに復讐をするしかない

私たちは愛しい雛鳥の役を降りると

その柔らかい嘴で

叫ぶしかない

もしも、叫ぶことが出来ないならば

その巣を飛び立つしかない

羽を落としながら飛ぶしかない

私たちは自由だ

ちゃんと飛べる

そう確信したときから

私たちはもう復讐を始めている