職業:宮廷魔導士 趣味:草むしり・魔物狩り
ジュエル
第一章★学生編
プロローグ◆勇者よりも強い魔導士
「ヨシュア! どこだ、ヨシュア!」
「王様、トールは、また城下街のギルドに向かったようです」
側近が報告をする。
「あぁ、またか……」
宮廷魔導士トール・ヨシュア。彼はこの世界の人間ではない……城を抜け出してギルドのハンターとして活動していることは国王であるワシもよく知っている。
そして、それをやめる気がないことも知っている。
彼は、驚異的な魔力でこの城の役に立っている為重宝している魔導士だが、魔王討伐に向かわせた勇者に変なものを飲ませたりするし、困ったやつだ。
「……で、今回は何と言って出て行きおった?」
「はっ、南の山にいるドラゴンの卵を食べてくる……と」
「……へっ?」
・
・
・
「おい! どこにいるドラ公!!」好矢は山の頂上で叫ぶ。
すると北の方角からドラゴンが飛んできた。数カ月ぶりに再会する。コイツは人語を話すドラゴンだ。
全身は黒く、4,50メートル以上の巨躯をしており、火を吐く……が、そのブレス攻撃もビームのような威力だ。
初めて遭遇した時は、漏らすかと思った。……とは言っても、その巨体に驚いたわけではないが。
「貴様は……我が子を殺した憎き魔導士……!!」
「殺したんじゃない! 食ったんだよ! しかもまだ卵だったんだから良いだろ!」
「良いわけないだろ!!」
ドラゴンは自分でもどうして憎き魔導士と口喧嘩しているか解らなかった。
だが、正直コイツの魔力は凄まじい。出来ることなら戦いたくは無かった。
とはいえ、ここで引き下がるわけには行かない!
「ハァーッ!!」ドラゴンの口が光ったと思うと、とてつもないスピードで放たれるビーム攻撃。
ヨシュアは瞬時に剣を抜くと、刀身でビームの軌道を逸らしビームは天空を貫いて、やがて消え去った。
だが、雲は輪状に広がっており、ビームが通った場所を知らせてくれている……。
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