歪んだ視界。(二重の意味を持つ言葉)

きっと私は、まだ大人になっていないのかもしれない。わからない。けど、わからないと言うのだけでは駄目で、自ら考え、答えを出さないといけないんだ。


今日は一時間とちょっとを、嫌いな人の話で潰されてしまった。勉強をしようとしたのに、やる気は消え去られた。


「私は君を大人として話すべきなのか、子供として話すべきなのか、教えてくれるかな?」


そんなことを聞かれた。

私は「その両者の違いとは?」と聞いたところ、私が「わからない」と答えたのだと思い込み、別の話に移った。


「大人とは、責任を持っている人のこと」


嫌いな人を、眼鏡越しからではなく、自分の目で見つめる。ボヤける視界に、思考が並行する。嫌い。大っ嫌い。もう来なくていいのに。


理解していることに「知ってる」って答えることは、いけないことなのだろうか。

知ってる情報を伝えられたら、「教えてくれてありがとう」と言うべきらしい。わからないな……。

当たり前の行為にも「ありがとう」と言うべきで、いってらっしゃい、ただいま、おはよう、手伝う?、何すればいい?、と聞かないといけないらしい。

それも、他人から言われる前に。


私は、どんな親しい人でも、家族でも、どうでもいいと思ってしまう人で、何をしようが、何を思おうが、何でもいい。

自分自身にもそう思っているから、こんなことを永遠に言われるのであろう。

うん。そのことはわかっているの。

わかっている。それに、私は変わろうとしている。成長してるのに、何も変わっていないと思われたみたいで、嫌いな人の言葉を聞いて、涙が溢れた。


「何泣いているの、泣かなくていいよ」

なんて言われるけど、自分では止められなくて、ムカつくほどに、考えるほどに悲しくなり、涙が流れる。

私は、どうすればいいのだろうか。


同じような話をされるたび、デジャブのようなものを感じ、胸がざわつく。嫌な話。


私はまだ、何もわかっていないみたい。

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