「出会わなければ...」

失恋からなかなか立ち直れない者

第1話

もしあの時彼女と出会わなかったら、今こんなに心が辛く、悲しく、苦しいのもなかった。なんで出会ってしまったのか、僕にはわからない。


「出会い」


中学校3年生の最後の体育祭が近づいていた。僕は全学年の赤団をまとめる団長をサポートする服団長だった。それぞれの人が団旗作成、応援パフォーマンス、応援パフォーマンスの衣装というような役割に別れて着々と準備をしていた。僕は応援パフォーマンスのメンバーで日々ダンスの練習に励んでいたのだが、1、2年生も一緒となるとやはり大変であった。いうことを聞いてくれなかったりして練習にならないことが多かった。周りの3年生のメンバーと話し合い、1、2年生と話をする機会を作ることになった。そのためにいろいろとスケジュールをたてるためLINEのグループを作る必要があり、僕はそれを任せられた。たまたま持っていた2年生(自分の団ではない人)のLINEに自分の団の人のLINEを教えて欲しいと言った。そこで教えてもらったのが彼女である。

さっそく、応援パフォーマンスでの事の成り行きを話し、伝えてもらうようにした。そこから何回か伝言の手段として動いてもらっていた。彼女は衣装係で顔も知らなかったのだが、ある日衣装係との打ち合わせで衣装係の部屋に行った。すると彼女から話しかけてくれて、初めて顔を知った。可愛かった。少しドキドキしていた。しかし、先輩っぽい振る舞いをしようとしたりしてあんまり話さず、すぐに用を済ませ帰ってしまった。


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