機械の僕にも心ぐらいあるわ!
林道 聖
第1話
ジジッザーッ
目が覚めるとそんな冷たい機械音だけが反響する場所にいた。
口を開く、何か液体が流れ込んでくる。
体を動かす、何かで繋がれているのかまったく動けない。
「やぁーやぁ、こっんにーちは☆」
みしらぬ痛々しい女が話しかけてくる…
というかなんだ?俺は高校生だぞ!?ほ…法律が許すとでも思っているのか!?
とでも叫ぼうとしていたのだろう…だけど先ほど言ったとおりまわりは液体、ただモガモガブクブク言ってる馬鹿にしか見えないわけである。
「あっれぇ?あ!ごめんねーすぐ転送するかーらね?」
そう言うと痛々しい女、通称イタオとでもしよう、まて、あいつは女だからもう少し女らしい名前ででも呼ぶとしよう…なんて考えている馬鹿を放置し、イタオは手元の機械をいじっている。
そして、次の瞬間僕の目の前は真っ白になった───────
───────気がつくと僕の周りからは機械は一つもなく、全裸の僕と女は…青空が美しい草原にいた。
「げほっぅう…あ…あの…」
「なーぁにぃ?」
「フザケルナヨ、一発殴らせろ」
僕はそう言い切る前に女を殴っていた。
「いったあぁい、みーちゃんのこと殴ったあぁ」
あぁ、こんな美しい大草原の真ん中で全裸で女を殴って…
「女じゃないもんレディだもぉん!」
そう叫ぶとレディ(笑)が僕に噛みついてきた…まではまだ良かった。
「あの…なんか痛くないんですけど…」
「機械のくせになに言ってんのよ?あーとー私は大手門小学校の主席様だぞ!」
「僕は機械じゃねぇっついでにお前みたいなやつはレディじゃねぇっ」
気がつくと僕はまた…小学生と取っ組み合っていた…。
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