第2話〜楓凜との出会い〜

暫く朔さんについて歩いていくと、小高い山が見えてきた。朔さんが言うにはあの山の上にあるらしい。


・・・クランのアジトの看板には【★ねこまりゅ〜★】と書かれていた。

小高い山の上に建っているクランの周りにはたくさんの花が咲き誇っていたが、自然と生えた感じでは無いことから考えるに、誰かが植えて世話をしているのであろう。


朔「.....さ、着いたぞ」


ギイッ....と音をたてて、扉を開くと中には8人程の人が居た。その人たちは口々に朔さんに向かって「おかえりなさい、マスター」と話しかけている。


天音「......マスター......?」


朔「あぁ、言ってなかったな。俺はこの★ねこまりゅ〜★のマスターなんだ。」


天音「......え?だって.....どうみても18ぐらいですよね?朔さん」


朔「あぁ、そうだ。意外だろう?」


そう言って朔さんは苦笑した。その後クランの2階に向かって話しかけた。


朔「楓凜(かりん)はいるか?」


楓凜「ここにいるわ」


そう言ってゆったりとした服を着た1人の女性が2階へ続くらしい階段から降りてきた。


朔「楓凜.....この子を頼む。」


それだけ言うと朔さん・・・・マスターは2階へ行ってしまった。


楓凜「あなた名前は?」


天音「あ....天音といいます。」


楓凜「天音ちゃんね、私は楓凜、よろしくね」


天音「よろしくお願いします」


楓凜「じゃぁちょっとこっちに来てもらえるかしら」


天音「はい。」


声からしても優しそうというような印象の女性であった。

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